過去ログ - 雪乃「LINE?」結衣「そう!みんなでやろうよ!」
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816: ◆itPh.0zEvU[saga]
2015/12/20(日) 21:00:01.92 ID:IpRhQ/T10
俺が戻ってきてからも特になにがあるでもなく、ゆっくりと時間が過ぎていくだけだった。

このまま今日は終わるかと思っていたところで、急に扉が開かれた。

ノックなしで無遠慮に扉を開ける人間など一人しか知らないので見なくても誰なのか分かってしまう。確信を持ちながら視線を本から入り口へ移せば、そこにはやはり想像通りの人物が呆れた表情で立っていた。

いや呆れたいのはこっちなんですけど。そろそろノック覚えましょうよ。

平塚「まだ残っていたのかね君たちは」

雪乃「ええ、まだ下校時刻には余裕があるので……それがどうかしましたか?」

平塚「どうかもなにも……カーテンを閉めているのか。開けて外を見てみたまえ」

外を見ると、大雨になっていた。さっきまで青が垣間見えていた空は、今や一面に雲に覆われてしまっている。雲もかなり暗い色をしていてますますひどい天気になることを予想させる。

結衣「うわあ……全然気づかなかった……」

雪乃「午後から天気が崩れるとは言っていたけれど、ここまでとは……」

平塚「これから雷雨になるそうだ。私も仕事が一段落着き次第帰る。君たちも急いで帰る準備をしたまえ」

そういうと、平塚先生は頭をかきながら静かに扉を閉めた。

ああ……あの表情からするとまだまだ仕事が残ってるんだろうな……。雨が酷くなる前に帰れるように祈っとこう。南無三。

雪乃「帰れなくなっても困るから、先生の言うとおりに今日は終わりにしましょうか」

結衣「だねー」

お、良かった終わるのか。このまま泊まっていきましょうとか言われたらどうしようかと思った……。

合宿でもないのに泊まってまで部活していくとか完全に社畜育成のためのサナトリウムだよな。ちなみに専業主夫のためのサナトリウムはないのでしょうか。

結衣「……明日は晴れるかな」

八幡「んなもん明日にならないと分からないだろ」

結衣「そうだけど……」

八幡「……予報じゃ朝までには止むっつってたし、まあ大丈夫じゃねえの」

結衣「うん……うん。そうだね、晴れるよね!」

急に笑顔になった由比ヶ浜にどう声をかければいいのか分からず、つい雪ノ下の方を向いてしまう。雪ノ下は由比ヶ浜に何をいうでもなく、優しく微笑んでいた。だが俺の視線に気付くと、小さく咳払いをしてから鞄を持って立ち上がった。

雪乃「それでは私は鍵を返しに行くから……」

結衣「じゃあいつもの場所で待ってるね!」

雪乃「……いえ、こんな天気なのだから今日は帰れるうちに帰りましょう」

結衣「えー……」

遠回しに「先に帰っていて」と言っている雪ノ下に由比ヶ浜は不満げに口を尖らせたが、外を見てその意見に納得したらしい。

致し方なし、といった感じで立ち上がった。いや、由比ヶ浜に致し方なしはどうあっても似合わねえな。


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