過去ログ - 昼下がりの女子中学生 百合ver
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107:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/10(日) 13:47:52.92 ID:hOlQShf80
映画を見るのは止めて、適当にチャンネルをいじった。
『……を流れる坪井川で来月から行われる精霊流しの準備として、市民らが精霊舟や灯籠作りの……』
他県で行われた昨年の精霊流しの映像が放映される。
「このアイスコーヒー美味しい」
コップを両手で持ち、谷川が言った。
「でしょ?」
伊藤さんが自慢げに返す。
何で嬉しそうにするのか。
突然の爆竹音。テレビの中からだ。
「わッ」
谷川が驚く。
「なに?」
私は聞いた。
「いや、音、慣れてなくてびっくりした」
「初めてじゃないでしょ?」
中学に上がってから転校してきたなら、昨年の精霊流しで、騒々しい破裂音は経験しているはずだ。
「もしかして、ご実家の方でお参りしてた?」
「はい、こっちに引っ越してからも毎年本家に帰ってたので。向こうは、行事とかもなく普通にお墓参りするだけでしたし」
「今年もかな?」
「そうですね」
そう言えば、もうそんな時期か。何年か前までは母親に手を引かれて中学校の川のそばまで精霊船の後を付いて回っていたっけ。昨年は、伊藤さんとおばあと回ったけど。気が付いたら、夏休み。来年には卒業。何もかもいつの間にかに近づいてくる。
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