過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/12(火) 12:41:38.06 ID:abRPRMlY0
 モノクマが消えた後も、体育館には絶えず嗚咽が響いていた。

 一際大きく泣いているのは花陽で、可愛らしい顔が涙と鼻水でコーティングされつつあるのも気にすることなく、顔をぐしゃぐしゃに顰めている。そんな花陽を、気丈にも悲しんでいる素振りすら見せずに凛と真姫が慰めている。しかし、花陽は話を聞ける程余裕もないのか、えぐえぐと潰れた蟾蜍のような声を出し続けている。

 先程モノクマに突っかかっていたことりも、恐怖が込み上げてきたのか大粒の涙を流しており、穂乃果と海未が肩を貸している。個室に連れて行くつもりか、使いにくそうに片手で電子生徒手帳を操作する海未の姿に、年下ながら先輩に一人は欲しいタイプの人間だとにこは改めて思う。

 絵里はというとすぐに現状を察知したのか、希と共にそれぞれのフォローに回っている。悲しんだり考えたりするのは後回しにして、とにかく精神的に大きなダメージを負っていそうな二人を回復させることにしたのだろう。

 にこは何をしているのかというと、これが何もしていない。呆然としていて出遅れたというのもあるが、ことりを慰めにいこうにも花陽を慰めにいこうにも、絵里と希がフォローに回っているせいもあり人数が多すぎる。何か自分もした方がいいのだろうが、これ以上行っても邪魔なだけという絶妙に気まずい立ち位置ににこはいた。

「に、にっこにこにー!」

「え、にこちゃん。今ここでそれやるの?」

 とりあえず、泣く二人の傍でお決まりのあれを叫んでみる。賑やかし役の自分が、泣いている人間を前にして何も行動しないというのはないだろう、とにこなりに考えての行動だったのだが、二人とも泣き止むこともなく、慰め係の穂乃果からも微妙な目で見られるという大失敗な結果に終わった。


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