過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga]
2014/08/12(火) 14:08:30.05 ID:abRPRMlY0
「その三日っていうのはどこから来たの?」

 絵里の疑問も最もである。希は少し照れたように頭を掻き、「あくまで予測なんやけど」と予防線を張った上で自らの予想を語りだした。

「ウチらが今日連れ去られてきたにしても、今日の夜には親が気付くやろ。もし昨日やったら、昨日の夜か朝のうちには、妙やと思った家の人らが通報しとる。一人や二人ならまだしも、九人が一斉に行方不明になって、しかもそれが同じスクールアイドルグループのメンバーやってことが判明したら、警察も事件性ありって見てもおかしない」

「確かに……言われてみればそうね」

 何より、ことりの母親が学院の理事長を務めているということが大きい。そのような職に就いている人間は、多かれ少なかれ多方面に人脈を持っていると相場が決まっている。自分の娘が消息不明とあれば、あちこちに手を回して捜索するということも有り得るだろう。

「それに、ここが本当に希望ヶ峰学園やとしたらウチらがすぐ助かる可能性はぐんと上がる。何処の教室にも、廊下にも猫の子一匹おらん状態やったやろ? しかも窓も昇降口も、入ることも出ることも出来んようになっとる。こんなあからさまな異常事態に、希望ヶ峰学園の理事長も職員も生徒も誰一人として気付かんなんてことは有り得へん。すぐに警察に知らせるに決まっとるし、いくらなんでも警察も動くやろ。やから、長く見積もっても三日後には助けが来るんちゃうかって思うんやけど」

 聞けば聞くほど真っ当な理論に、にこは舌を巻いた。少し考えれば誰でも思いつくような話ではあるのだが、あんな妙な宣言をされれば人間頭が混乱するものである。それを、ほんの一時でそこまで正常化させ、こうして当たり前の考えが出来るようになるまでには少々の時間がかかるものだ。現に、割と常識人としての地位を保っている絵里ですらも、しばらくはここで生活するという考えの下で探索を提案したくらいである。

「言われてみれば、そんなに心配する必要もないわね。日本の警察は優秀だから、案外もう玄関の前に居るかもしれないにこ!」

 すぐに出られるかもしれない、という希望に、にこも俄然元気を取り戻す。にっこにこにーと喜ぶにこに、絵里と希は呆れたように微笑んだ。


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