過去ログ - ダンガンライブ! 希望の学園と絶望のスクールアイドル
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名無しNIPPER
[saga]
2015/01/04(日) 20:11:00.81 ID:ttc7/UFvO
「へぇ……!」
部屋の中を一目見て、最初ににこの口をついて出たのは、そんな気の抜けた声だった。しかし、にこが間抜けな声をあげてしまったのも無理はない、単純に部屋が広く豪華だったのだ。
三人は寝転んでも平気であろうベッド、大きな机、ひょいと右手を見れば六畳程のシャワー室まである。都内であれば月十万ではきかない程の部屋である。
「あぁ……」
歓喜の後に来るものは、いつだって気怠い現実だ。家具に目を引かれていたせいで一瞬見落としていたが、ひょいと顔を上げれば壁にべたべたと貼られた鉄板が見える。ベッドの上には、部屋全体を見渡すように監視カメラが仕掛けられている。天井の隅にあるのはテレビのように見えるが、部屋のどこにもリモコンらしきものは見当たらない。
机の上に無造作に放り出してある鍵を手に取り、ベッドに倒れ込む。身体が沈み込むような柔らかな感触、ここがホテルならば嬉しさのあまり笑顔になっていただろう。倒れ込んだ瞬間、足が熱を帯びる。自分で思っていた以上に、身体は疲れを訴えていたようだ。
僅かでも休まるように服をはだけようとして、監視カメラを視界の端に捉えて手が止まる。プライバシーも何もあったものではない。
「全く、あのモノクマって奴……最悪ね。女性の部屋にこんなもの、付けるんじゃないわよ」
悪態をつきつつ、にこはベッドから起き上がった。このままでは寝てしまいそうだったからだ。まだ探索も終わっていないのに、寝ているわけにもいかない。何せ肌パックはまだ見つかってもいないのだから。
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