過去ログ - 【艦これ】「私は深い海の底から貴方を想い続ける」
1- 20
1:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:01:25.71 ID:mnt4/+5ao

「提督……ただいま戻りました」

 いつもの遠征任務から戻ってきた第二艦隊の様子がおかしい。

「何かあったのか?」

 泣きそうな顔をした電や雷。うつむき加減の叢雲。
 天龍はいつも通り振る舞おうとしているようだが、どこか無理をしている感がある。
 小破被害すらないことはわかっている。例えほんの少しでも損傷があれば、すでに報告は為されているはずだ。
 遠征終了後は損傷有無の報告を必ず一番にするように厳命してあり、それを違えるような彼女たちではない。

「……他の鎮守府の艦娘に会いました」

 無言で提督は続きを促す。
 そして、次の叢雲の言葉に提督は我が耳を疑った。
 叢雲の告げた艦名と、その所属する鎮守府の名は……





SSWiki : ss.vip2ch.com



2:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:02:07.60 ID:mnt4/+5ao

「叢雲、その名前、間違いはないのか」

「はい。間違いありません」

以下略



3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:02:47.35 ID:mnt4/+5ao

「他の鎮守府の艦娘に会いました」と。

 保護したとは言っていない。ただ、会っただけ。
 つまり、保護はしていない。
以下略



4:↑なんかコピペミスでずれたけど脳内補完願います[saga]
2014/08/09(土) 22:03:56.29 ID:mnt4/+5ao

「私たちが話すよりも」

 ごとり、と叢雲は艤装から外した航海記録機を置いた。
 同じく天龍、雷、電も。
以下略



5:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:04:25.02 ID:mnt4/+5ao

「わかった。君たちは補給点検後、追って指示があるまで自室で待機しているように」

「はい」

以下略



6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:04:52.48 ID:mnt4/+5ao



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下略



7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:05:26.02 ID:mnt4/+5ao


 航海記録、帝歴×××年○○月△△日

 そろそろ燃料も底が見えてきた。
以下略



8:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:05:54.14 ID:mnt4/+5ao

 私たちの提督は最低だった。
 最低の男だった。
 彼にとって私たちは、代替可能な「力」であり、「女」だった。
 戦果を挙げるためには、艦娘の犠牲がどれほどのものであろうと彼には関係なかった。
以下略



9:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:06:37.20 ID:mnt4/+5ao

 それでも、私たちの鎮守府はそこしかなかった。

 私たちは戦った。
 深海棲艦と戦い、遠征を繰り返し、修繕し、改修し、開発し、レベルを上げた。
以下略



10:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:07:19.12 ID:mnt4/+5ao




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
以下略



11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:07:51.15 ID:mnt4/+5ao

 叢雲、天龍、電、雷の四人は順調に遠征を終え、鎮守府への帰路を急いでいた。
 この遠征を何度もこなしているという叢雲は、海流を利用した近道を三人に案内している。

「叢雲、この海路で本当にあってるのか?」
以下略



12:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:08:18.68 ID:mnt4/+5ao

「よし、俺についてこい」

「だからアンタじゃなくて、私だって。なんでアンタが偉そうなの」
 
以下略



13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:08:45.61 ID:mnt4/+5ao

「龍田さんから言われてるのよ」

「何を」

以下略



14:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:09:13.45 ID:mnt4/+5ao

「道案内は任せる」

「ええ、この電探で……」

以下略



15:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:09:49.48 ID:mnt4/+5ao

「待って、かなり弱い反応よ。しかも、深海棲艦じゃなくて艦娘」

「弱いって、遠いんじゃないのか?」

以下略



16:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:10:19.04 ID:mnt4/+5ao

 天龍は電の視線を感じ、うなずいた。

「救助に向かう。叢雲、詳しい座標を」

以下略



17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:10:49.35 ID:mnt4/+5ao

「さすがは、天龍さんなのです」

「それでこそ、栄えある第二艦隊の旗艦ね」

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:11:17.50 ID:mnt4/+5ao

 一瞬の緊張から転じて訪れた、敵ではないという安心感。それが一同の意識をやや弛緩させていた。

 その弛緩は、数分後に再び緊張に取って代わられることとなる。 

以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:11:44.44 ID:mnt4/+5ao

「しっかりするのです!」

 駆け寄った電は艦娘に手をさしのべる。

以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:12:12.28 ID:mnt4/+5ao

「……るな」

「なによ!」

以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/09(土) 22:12:41.66 ID:mnt4/+5ao

 天龍が主砲を構え前に出る。叢雲はその場から動かず、周囲を電探で探っている。

「何の真似だ」

以下略



56Res/24.24 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice