145: ◆SHIBURINzgLf[saga]
2014/12/23(火) 01:29:02.78 ID:wRoccS0KO
「あ、ありがとう……ございます」
凛が軽く、上目遣いで礼を述べると、隣の少女はちひろを見て「貴女は、先輩アイドルの方ですか?」と問うた。
「あらあら、そう云って貰えるなんてね。でも私はただのアシスタントですよ」
若干嬉しそうに、しかし苦笑いで否定する。
「そう、この事務所は立ち上げたばかりで、アイドルがまだ居ないんだ――」
社長が、ちひろの言葉に首肯を添え、
「――出来ることなら、君たちにアイドル第一号となって貰いたい」
ぐいっと身を乗り出して、目を真っ直ぐ覗き込み、そう云った。
その眼はまるで少年のように活き活きとしており、悪い企みをしているようには感じられない。
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