過去ログ - 幼馴染「彼氏出来たから紹介するね」男「…え?」
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名無しNIPPER
2015/07/06(月) 20:00:35.19 ID:O1xONmO+O
後悔すること無く、異常者としての自分の在り方を認めた私。
その結果すら異常者として認めざる負えないと理解できたが、今更どうすることも出来なかった。
そこからは比較的に私は気楽に生きられた。落ち度を認めれば、心は何をしても動かない。苦痛も、喜びも、全て一緒くたに『無駄』だと捨て切れた。
勉学に励むモノを嘲笑い、部活に精を出すモノを影で指を指し、
恋愛にうつつを抜かすモノをアホだと軽蔑し、友情を深めるモノを茶番だと鼻で笑った。
周りの奴らは全く自分とは違う存在。
だから私は何を思おうが言おうが関係ない。怪物と人間、その違いを風をきるように無視できた。
私は違う。特別なことは何一つ無いけれど、ただ周りと区別をつけるなら一つ──『世界を嫌ったから嫌われてる』、だろう。
何もかもが楽だった。薄っぺらい喋る紙がペラペラと動き回る中を、ただひたすらゆっくり牛のように歩き続けるだけでいい。
時には立ち止まり泥のように眠り、またちんたらアホ面引っ提げて歩き出す。
そんなことを数年続けていれば、私は生きることすら無駄だと思えた。
もうこのまま死んで無かったことにしたほうが無駄がなくて良いんじゃないかと本気で考え始めた時、
あの【応援】が、私には聞こえてしまった。
彼女は私と同じく異常者だった。誰もが立ち止まらない場所できっちり両足揃え踏みとどまり、思わず耳を塞ぎたくなる大声で吐き出す応援は、
はるか前方の先の先、裸眼で2000メートル先を拳銃で撃ちぬくレベルで無謀な相手に届けられようとしていた。
『やばいな、この人。逃げ出したい』
異常者の私でさえも怯えさせた異常さは、一瞬、私を人間に戻してしまう程の怪物だった。
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