過去ログ - 八幡「やはり俺のアイドルプロデュースはまちがっている。」凛「ぼーなすとらっく!」
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782: ◆iX3BLKpVR6[saga]
2015/04/12(日) 06:20:50.42 ID:KkjBZhkB0

きっと、良い事も悪い事もあって、人ってのは形を成していくんだと思う。
高校生の分際で何を、と思われるかもしれんが、そう思うくらいには色んな事があり過ぎた。

良い事も、悪い事も。



そういえば、前に凛が俺の昔話をした事があったな。
確か奈緒と加蓮のライブ前の緊張を和らげる為に言ったんだったか。当時緊張で舞台に上がれなかった小さい頃の小町を勇気づける為に、俺も一緒に歌って踊ってあげたあの事件。

あれは酷い暴露事件だった。いや元凶は小町だけどね!

凛はさも美談のように話していたが、実は実際はそうじゃない。
確かにあれは小町の為にやった事ではあったが……それと同時に、自分自身に踏ん切りを付ける為でもあった。


それと言うもの、実は俺自身も似たような経験がかつてあったから。


小町がもっと幼い、俺も記憶があやふやな歳の頃。
俺も学芸会か何かで舞台に立つ事があった。合唱だったとは思うんだが、その中で、一人一人ソロで歌うパートがあったんだ。

本番前、クラスメイトが緊張するねーだの、しっかり歌えよーだのと、お互い言い合っていたのを何となく覚えている。


俺が、一人で緊張を抑えようとしていたのも。


そして本番で、俺は見事やらかした。

頭が真っ白になり、覚えていた歌詞も完全に飛び、一言も声を発せなかった。
まぁ元々短いフレーズだったし、次の順番の奴が何事も無く歌ったので特に大きな問題にはならなかったがな。他にも辿々しい奴が何人かいたし。

だがそれでも、俺の心へ傷を付けるのには充分だった。


緊張で手が震え、目が泳ぎ、観客の奇異の目が耐えられない。

頭では何も考えられず、口を開けたまま、一言も声が出ない。

しまいには目を伏せて、ただただ歯を食いしばる事しか出来なかった。


終わった後だって慰められる事は無く、クラスメイトは何やってんだという責め立てるような視線を送ってくるだけ。担任の先生もちゃんと歌わなきゃダメだろとしか言わなかった。

ぼっちの舞台なんて、結局はそんなもんだ。




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