過去ログ - 舞田類「like a little girl」
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9: ◆EyqsYGWDiw[saga]
2014/08/17(日) 01:13:02.30 ID:C2LfeSHG0

「まあまあ、お嬢ちゃんコーヒーでも飲む?ビーカーで沸かしたやつだけど」

ミスターやましたはそんな俺達を余所にのんびりとしている。競馬新聞を見たり、ラジオを聞いたり―…
ミスターはざまの真面目さとミスターやましたののんびりさを混ぜてふたつにしたら、きっとベストな感じになるんじゃないかな。
彼女はありがとうございます、と一言零してコーヒーを飲んだ。コーヒーカップではなくビーカーから直接飲むのを見るのはとてもユニークだった。
でも、ミスターやましたがやっている時よりも子供の悪戯みたいでちょっとキュートだ。
そして彼女は苦いものは得意ではないらしかった。いつも飲んでいるミルクティーより大分減るのが遅かったし、飲んだ後少し、眉が寄っていたから。


「皆さんを見ていると元気になりますね」

ふと、彼女が俺達を見てそう言った。生真面目なミスターはざま、のんびりゆるゆるしすぎたミスターやました。
そしてどちらでもない、だけどどこか浮いている自分。見るからにアンバランスだけど、実は結構気に入ってるんだ。
だから彼女が、プロデューサーがそう言って笑ってくれるのは嬉しい。彼女もその、アンバランスの要素のひとつだ。
出来たら早く仕事がしたい。また彼女が笑ってくれるような気がする。それまでにしっかり準備、しておかないといけないよね。


「私も君の努力している姿を見ていると、襟を正さねばと、そう思う」

俺だって彼女に元気を貰っている。今だって――そう言おうとしたのだけれど、素直で真面目なミスターはざまが先にそう言った。ミスターやましたがそれに続いて、俺はようやくそうだね、と相槌を打つ事が出来た。
自分の気持ちを伝えるのはこんなにも難しかっただろうか。もう一度彼女が笑って机に向き直すまでそればかりを考えていた。




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