過去ログ - マイリトルポニー&チェンジリング 愛情も魔法
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2: ◆QWO3xeEtwU[sage]
2014/08/17(日) 18:22:41.01 ID:QppAgQHQ0

 一度目、プリンセスケイデンスを監禁し、シャイニングアーマーの愛をむさぼっての侵攻では、彼女達はケイデンスとシャイニングアーマー夫婦の愛の力の前に敗れた。ポニーヴィルの住人を根こそぎ廃人にした二度目の侵攻(アメコミ参照)では、トワイライトの魔法に対する才覚と、仲間を想う心に敗れた。

クイーンクリサリス(そういえば、私はなぜ、このように攻め込もうなどと思ったのだ? 確か、私は母親に言われて……私達は、か弱い種族だと言われて)

 クイーンクリサリスは、暗闇の中で一人歩き続けている。

クイーンクリサリス(母親は、私に、なんとしてでも次の女王を産めと……そのためには……)

 不意に、目の前に明かりが点る。

クイーンクリサリス「夢か……」

 周囲を見回す。周囲は石の壁に覆われた不思議な城の迷宮にある。だまし絵のような空間で、クイーンクリサリスは脱出することも出来ずにずっと閉じ込められていた。
 恐らくは、彗星の魔翌力で高まったトワイライトスパークルの封印が強化された結果だろう。兵隊のチェンジリングは一人また一人と死に絶え、仲間たちはそれを食料にして命をつないでいた。
 どれだけの時間が経ったのか。兵隊はもはや二人しか残っておらず、その二人ももはや命が風前の灯火。
 月日がたつことで、この石と階段と扉に囲まれた空間に掛けられた結界の魔法は薄く弱まっていることを感じるものの、それ以上に彼女の魔翌力も枯渇している。

クイーンクリサリス「……頼みの綱は、お前だけか」

 クリサリスの手元には先ほど捕まえた小さな鼠がいた。その鼠から愛を受け取れば、自分の魔翌力を回復できる。ある程度魔翌力が集まれば、弱まった封印を突破できる。
 その希望にすがるように、クリサリスは兵隊の肉片で餌付けする。ネズミはそれを食べると、お礼のようにクリサリスへと愛を返した。それはわずかなもので、魔法を放つのも満足には行くまい。
 あと少し、あと少しと粘っているうちに、ネズミは満腹になって眠ってしまう。
 ネズミが起きて、再び餌を食べるまで待ち、また眠る、また起きる。それを繰り返す。兵隊の命が薄れていく感覚を前にして、焦る気持ちがあってもどうにもならず、クリサリスは魔翌力が溜まるのを持った。


 そうして、七回目の食事が終った頃に、自分と兵隊の限界を悟る。ここで成功できるかどうかは謎だったが、ここで挑まなければ、二人のこのまま死んでしまう。意識もなくうずくまる兵隊を見て、クリサリスは覚悟を決める。
クイーンクリサリス「頼む……私に力をくれ」

 額のねじれた角にクリサリスが力を集中する。チャンスは一度、全身全霊の力を込めて、クリサリスは魔法を放つ。
 ドカーン(壁が崩れる)


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