過去ログ - マイリトルポニー&チェンジリング 愛情も魔法
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◆QWO3xeEtwU
[saga]
2014/12/09(火) 20:58:40.52 ID:JQXWv41h0
楽しいパーティーを終えてから数日。引っ越しの日を迎えたクリサリスは、街の外れまで見送りに来た六人に笑顔を向けて、フラッフルパフやブルーラブラドライト。そしてロイとパトリックと共に並び立っていた。
「アップルジャック……お前達の家族で、開拓に参加したがっている者達を送ってくれて感謝する」
「何、いいってことさ。あいつら、体力だけはあるからさ。休みと団欒の時間だけはきちんと確保してあげれば、どんなにこき使っても大丈夫だから、よろしく頼むよ」
「あぁ」
チェンジリング達は、互いを愛し合っても、その愛で魔力を生み出すことが出来ない。そのため、ポニーをいくらか連れていきたいと相談したところ、アップルジャックは親戚と連絡を取ってクリサリスにいくらか人員を回してあげた。開拓の経験もあるので、素人ばかりのチェンジリングに良く指導してくれる存在となりそうだ。
「それと、フラッターシャイ。家畜や愛玩動物の手配もありがたい。こいつのように、皆に愛を振りまいてくれる存在となるだろう……きっと、大事にして見せる」
「ううん、貰い手がいなくって困っていた子ばっかりだったから……貴方達になら預けても大丈夫だわ。だから、可愛がってあげてね」
「任せておけ、フラッターシャイ」
アップルジャックの与えてくれる人員だけでは愛の量も不安だと持ち掛けると、フラッターシャイは快くチェンジリングへペットを預けてくれた。彼女の言葉通り、貰い手が居なくて困っている子達。いわゆる余りものではあったが、皆かわいらしく愛想もいい子である。きっと、チェンジリング達の糧となるだろう。
「ラリティ。私のために専用の服をこしらえてくれてありがとう」
「いいのよ、プリンセスルナのようなダーク系の色合いに似合う豪華な服をもう一度作ってみたかったし。それにほら、貴方って美しいから……あの時の蝶の翅がすでに消えてしまっているのが残念だけれど、いつものあなたの翅でも十分に似合うと思うわ。もちろん、貴方が持ってる、ブルーのラブラドライトの宝石にもよく似合うわ」
「普段は兵隊たちの手伝いやらなんやらで着れないとは思うが、特別な日には着させてもらうよ。本当に、お前のセンスは最高だ」
「ふふ、どうも」
別れ際に、ラリティは徹夜で目を真っ赤にさせながらドレスを送って来た。この日を迎えるまで余裕もあっただろうに、こうして締切ギリギリになるあたりが彼女らしい。だが、それはギリギリまでデザインを悩んでくれたという証なのだろう、それがクリサリスにはありありと伝わって来た。
「ピンキーパイ。今までお前が開催してくれたパーティーはどれも面白かった。いつか、私達の国でパーティーを開催することがあれば、その時は呼んでもいいか?」
「任せといて! 音より速く駆けつけるから!」
パーティーというものは笑顔に溢れている。楽しい気持ちはチェンジリングの魔力にはならないが、しかし楽しいという気持ちを共有することが。そして、楽しむことで生まれる心の余裕が愛情を生み出すこともある。彼女がこの街にいなければ、クリサリスの中に溜め込まれた魔力はずっと少なかっただろう。
「レインボーダッシュ……は、まぁ勉強がんばれ」
「ちょっと、僕の扱い酷くない!? そんな言い方だと、餞別のソニックレインブームしてあげないよ?」
「ははは、それは勘弁だ。いや、私はお前にも感謝してるぞ? お前が疑い深ければこそ、お前の意見に従っていた者達も信用するきっかけになったからな」
レインボーダッシュには、そう言えばソニックレインブームくらいしかしてもらったことがなかったような気がする。あれはあれで嬉しい事なのだが、取り立てて言うことがないのでクリサリスは笑ってごまかした。
「そして、トワイライトスパークル。お前と一緒に読んだ本は楽しかった。お前が勧めてくれた本は、大いにタメになった。そして、お前がいてくれたから、冷たい態度をとる住人達に睨まれても、私は大丈夫だった。この街で、友情の魔法を……そして愛情の魔法を学ぶことが出来たのはお前のおかげだ。
プリンセスとしてのお前も、図書館の司書としてのお前も、そして何よりも友達としてのお前にも、感謝したい」
「私も、貴方に助けてもらったことだけじゃなく、みんなと仲良くしてくれたことや、最高の思い出をくれたことを、一杯感謝したい。またいつでも、ポニーヴィルに来て欲しいくらいだわ」
「それは私にも言える事だ。まだ何もない場所だが、私の国にもいずれ来てくれると嬉しい。最高のおもてなし出迎えたいのだ」
「うん、会いたくなったら遊びに行くわね」
そうして全員への挨拶を終えると、クリサリスは全員と順番にハグをする。ブルーラブラドライトも同じく全員に挨拶をすると、トワイライトには特に深く敬礼をした。
「我々の主がお世話になった……友情の魔法を。そして、愛の魔法を教えていただいて。兵隊一同深く感謝している。ありがとう」
ロイが深々と頭を下げる。
「一時はどうなることかと思ったが、こんなに良い結果になって、ポニー達には感謝してもしきれない……今までの対立が今となっては嘘のようだが……しかし、それもまだまだ世界中に広まったわけではない。いつか、我らのような関係をいたるところで築けるよう、ポニーと共に頑張りたい……我らの国は、その礎になって欲しいものだ」
そう言って、パトリックは深く頭を下げた。ポニー達は皆、微笑んでいた。
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