過去ログ - 【艦これ】春雨Lv1、出撃します
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130: ◆Cb7Sdmjf3Wkl[saga]
2014/11/19(水) 02:42:10.23 ID:6iAjnChu0
駅前広場の噴水の前。待ち合わせの場所に立つ一人の男の前に春雨は声をかけた。

「お、お待たせしました」

若干声が裏返りながらもそう告げると、男が振り返った。チェックのポロシャツにベージュの
ズボン。もう少しどうにかならなかったのかと思わないでもない私服姿の提督だ。

「おう」

提督はそう応じると、春雨に上から下へと視線を這わせる。

先日発動された、深海棲艦への大規模攻勢作戦。無事に成功に終わったその作戦を題材にした
映画が民間で上映されるとのことで、お忍びで視察するのが今回の任務だ。……という名目で
デートに誘われたのが先週のこと。

どこでこの話を聞きつけたのか仲の良い駆逐艦連中に街中へ連れ出され、そのくせ揃いも揃って
ファッションに疎いという悲しい現実を突きつけられて雑誌に載ってた鉄板という文字に飛びついた
のが今の状態だ。

白のワンピースに肩掛けのカーディガンを羽織った姿。世の中の年頃の女の子にはダメだしされる
かもしれないが、すっかり軍隊暮らしに馴染んでしまった自分の精一杯。と自分に言い聞かせ
ながらこの日を迎えたものだ。

「似合ってるぞ」

「……もう少し他の褒め方はないんですか?」

照れ隠しに春雨はそう言いながら、出された提督の手に手を伸ばした。手を繋いで駅へ向かい、
ここから数駅離れた少し大きな町の映画館が目的地だ。



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