過去ログ - 城ヶ崎美嘉「え、晴ちゃん男だったの」【R-18】
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/20(水) 01:18:37.15 ID:6VDhBp3k0


「プロデューサーはそういう性癖じゃないっスねー。色々聞きましたから」

「うっ……」

「……まぁ、わかるっスよ? ニッチな性癖だと恥ずかしいとかそういうのは……。
 ただ、わかるっスけど、売る事は出来ないっスねーいくら美嘉ちゃん相手でも」

「その、ち、違くて……」

「……他の皆には黙っておきまスから、健全な本を買ってって下さい。
 一応そういうのもうち出してまスからよかったら……」

「うっ……うわああああああっ」


美嘉は恥ずかしさと情けなさに耐えきれず、絶叫しながら脱兎の如く逃げ出した。
顔を腕で覆い、一人の人気アイドルがコミケの人混みを掻き分けて走り去って行く。


「……美嘉ちゃん」


彼女の走る姿は力に満ち溢れていた。
解き放つ事の出来なかったパトスが体を滾り、それが運動のエネルギーとなって顕在するかの如く。
もう彼女を誰も止める事は出来ない。心のエネルギーの結晶体となり疾駆する彼女は、自ら止まる事も出来ないのだ。
進む事しか出来ぬ宿命。それを背負い、煌めく若い汗を振り散らしながら、彼女は地を駆ける一筋の彗星となって消えて行った。

彼女の夏はこうして終わった。
陽炎のような夢に惑わされ、苛まれ、一人の少女の夏が今、終わったのだった。



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