過去ログ - 叢雲「落ち着きが無いわね。大丈夫?」グラハム「私は我慢弱い」
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◆WHzNz9zb1A
2015/01/18(日) 03:56:23.41 ID:Z51wJq0AO
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さて、どうしたものか。
グラハムは、事態の深刻化とは別に、酷く冷めた頭で思考を繰り返していた。
今の彼の視界は、雑多なデータが所狭しとモニタリングされ、非常に騒々しい。
例えるならば、本来視界として存在する光景の外側が更に拡張され、風向きや気象データ、艦娘の体調や視界などを放り込んで自分の視界そのものとミキシングしたような状態。
まるで神経にLANケーブルでも繋げられたかのような、多量の情報がグラハムに襲いかかっていた。
どれがどれやら、意識する度にそのデータに視野が集中するなどして分からなくなる。
明らかに人のキャパシティを超えた情報の波が、彼の頭に注ぎ込まれていた。
グラハム「……ふむ……」
グラハム「どうだ叢雲、動かしやすくなったか」
叢雲『全っ然……それとちょっと黙ってて、敵がこっちに来てるから……!』
担当官「まずい、早く彼女を下げないと!」
グラハム「……どうだ……?」
叢雲『変わらないわよっ! さっきから何も!』
グラハム「分かった。ならばもっと根本的な問題だ、しばし待て」
叢雲『出来るだけ早くね……!』
グラハム「任せろ」
眼を閉じ、椅子に深々と腰掛け、腕を組む。
瞼の裏側からでも容赦ないデータの嵐が網膜を刺激する。
それを一つずつ、迅速に確認し、組み直し、整理する。
だがそれでは変わらない。叢雲に対してのアプローチ、結んだ契約により成立した何らかの行為が、スムーズに運ばれていないのが原因なのだ。
担当官「……良いですかグラハムさん、彼女達への力の送信は、肉体的な実感を伴わない為に、何も考えてなくても実は行えます」
担当官「ただ抜錨、戦闘態勢においては大抵何らかのイメージを挟んで、強い送信を行うように努力されるのが一般的だと説明しました」
担当官「今はとりあえず一切のイメージを止めてください。縁が繋がっている状態なら絶対に一撃轟沈はしません、彼女が自由に動けるレベルにまで……」
グラハム「どうだ、叢雲」
叢雲『! 動けるわ、軽くなった!』
グラハム「よし、次だ」
担当官「……え?」
だからまずグラハムは、一切の思考を止めた。
やり方そのものを知らないのに巧くやろう、よくやろうは愚の骨頂。
脳髄を焼く情報のブリザードの中で、グラハムはあっさりと無我に入り込んでみせた。
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