過去ログ - 叢雲「落ち着きが無いわね。大丈夫?」グラハム「私は我慢弱い」
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◆WHzNz9zb1A
2014/08/24(日) 06:58:59.37 ID:pdM52p6AO
現れたのは、いかにもな古めかしさを持つ軍服……私はむしろ身近に感じるくらいだが……に身を包んだ、憲兵。
長い赤毛を後頭部で結び、鋭い目元から下を黒い布で隠しているため容貌は分からない。
年齢は二十前後だろうか、かなり若いがその威圧感は狼めいていて、つい唾を飲み込んでしまう。
艦娘の方は、逢ったことは初めてだが知っている。
陸軍所属の揚陸艦、あきつ丸。
白雪めいた肌に肩ほどで切りそろえられた艶やかな黒髪が映え、何よりその胸部装甲は豊満であった。
「ど、どうも。はじめまして……」
叢雲「はじめまして、叢雲です。憲兵殿が此処に何ようです?」
つい負けん気が出て、強気に発言してしまったが、憲兵は気にも留めずに向かいのソファーに座ってよいかと聞いてきた。
記憶の中の憲兵も対応は人それぞれであったが、それでもここまで緊張するのは、私の中の誰の記憶によるものなのだろうか。
自分の中の記憶が誰のモノか、今更気にすることでもないと思っていたが。
憲兵「ドーモスミマセン。待たせてしまいました。つい先ほど、此方で件の提督候補を確保したとの報告が」
叢雲「! そ、そうですか……」
憲兵「ご安心を、彼は抵抗しなかったし、我々も手荒な真似はしなかった。ケジメ案件にするほどでもない」
憲兵「ですが、やはり提督としての着任は認められない。インガオホー。表向きには彼の着任辞退として処置いたしますが、以降も彼が提督として登録されることは無いでしょう」
叢雲「……えぇ、本人が嫌なら構いません。私も誇りを持たず着任するような恥知らずなんかと、【縁】を結ぶつもりは毛頭ありませんので」
憲兵「実際強気。分かりました、では今日はこれにて」
あきつ丸「お待たせしたお詫びであります。お口に合うかは分かりませんが、スシであります」
憲兵「お昼にドーゾ」
「こりゃご丁寧に……」
叢雲「わぁ、お寿司……!」
あきつ丸「ふふ、お気に召したようで何よりであります」
叢雲「……!」
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