過去ログ - 叢雲「落ち着きが無いわね。大丈夫?」グラハム「私は我慢弱い」
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289: ◆WHzNz9zb1A[sage saga]
2015/11/24(火) 05:42:36.67 ID:e/uNOisao

 そう、強調された箇所の記述。
 この襲撃において、艦娘は誰も死亡しなかったのだ。 


グラハム「艦娘と提督は常に【縁】によって鎮守府の加護を介し繋がっている、その繋がりはお互いが生きている以上認識でき、【縁切り】以外では死を以てのみ断ち切れる」

グラハム「講師の話を引用して思考するなら、マリーダ中佐の死によって彼女らは真っ先に異変を察知できた、ということだ」

叢雲「でも、その後の襲撃を、誰も死なずにくぐり抜けたとなれば話は別である……と」

グラハム「いかにも」


 この鎮守府が襲撃以前にも何らかの不穏な動きを察知していたらしきことは、手帳にも書かれていた。
 それが分かっていながら警備もなく、みすみす提督を暗殺されていることなど、追求したいことは山ほどあった。
 それを飲み込んで考えてみても、だ。
 

叢雲「包囲された鎮守府から抜け出すための出口が、もしあるとすれば……」

グラハム「無論、それは入り口として機能するだろうということ」

グラハム「そして……」

叢雲「?」

グラハム「そのことにケンペイが、マリダ中尉が気づかないはずがない、ということだ」

叢雲「あっ……!?」

グラハム「……言ったろう、確証はない。だが時間もないのだ」

グラハム「もしその抜け道があるなら、既に高確率で彼らが調査、もしくは追跡を開始しているやもしれん」

グラハム「手負いの脱走艦一人、遠くへは逃げられまい。昨日今日の時点では、まだ可能性があるということだ」

叢雲「抜け道の中に……まだ隠れている、と?」

グラハム「ただの勘さ」

グラハム「今思えば、ほんの少しだけ見えた彼女の瞳に、あってはならぬ光を見た気がする」

グラハム「それが、そう思わせるのかもしれんが」

叢雲「それは、何?」

グラハム「――諦観だ」


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