63:オータ ◆aTPuZgTcsQ[saga]
2014/08/26(火) 00:40:18.66 ID:57lCD6A/O
左腕の怪我は忍者を続けられないほどではなかった。
しかし、丑三つ出身で人買いに買われてきたという経歴が、ネイチを追い詰めた。
里から見捨てられ、ネイチは忍者を辞めるしかなく、一気にどん底へと突き落とされた。
それが半年前の事だった。
追い討ちをかけるように、ネイチはリンのことも知ったのだろう。
その時に俺への復讐にとりつかれてしまった。
俺以外にも、木の葉や丑三つ隠れに復讐したかった。
だから、元丑三つと逢魔ヶの対立が深まるように、わざと丑三つの汚点を書いた本を出したのだ。
木の葉での反応は、サクラが噂話のネタに使う程度だったが、逢魔ヶ隠れでは効果てきめんだった。
さらに、はたけサクモの話を組み込むことで、俺への復讐も果たそうとしたのだろう。
少しだけネイチのやろうとした事が分かった気がした。
俺は、サイウから貰った本をポーチから取り出した。
本の中にはこんな一節がある。
『掘っ立て小屋の地下で、俺はお前を待っている』
この文だけ、他の文章から浮いていた。
俺は走り出した。
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