過去ログ - 女「今日は楽しかったね」男「え!?誰!?何!?」
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◆h/8ygxZQYA
[saga]
2014/08/31(日) 13:35:39.92 ID:jvZ5M2nz0
女の全身が光に包まれる。
「男君の事好きでいられて、女は幸せだったよ」
顔を上げて見つめ合う二人。
「女……俺も幸せだったよ」
目から大粒の涙が溢れている。
女が目を閉じ、身体を預ける。
滲む視界の中で二人は唇を重ねた。
次の瞬間、両腕が虚しく交差する。
女の身体が光の粒となり、男身体を通り抜けていく。
『バイバイ、男君』
目映い光の粒になった女が夜空に吸い込まれて行く。
「おんなぁー!!」
夜空を仰ぎ叫ぶ声と共に最後の一粒の光が消えていった。
辺りが闇に包まれていく。
少しずつ、女のいた景色を夜空に溶かしながら……
女への思いを抱き立ち尽くし空を見上げる。
胸元に温かさを感じる。
視線を落とすと一粒の欠片が唯人に寄り添う様に胸元で瞬いている。
慈しむ様な眼差しで光を見つめる。
男はその光をそっと両手で包み話し掛けた。
「女?
そっか……お別れを言いに来てくれたのか」
小さな光が頷いている様に見えた。
男は大切に大切に、その儚い光を抱き締めた。
抱いた光が胸に吸い込まれる。
男の中に女の記憶が流れ込んでくる。
出会った日の事、男からの告白、
一緒に過ごした日々
次々と浮かんでは消えていく女の記憶に、
感情に打たれ目から涙が溢れる。
「女……俺、絶対に忘れないからな」
記憶の全てを取り戻した。
ただ、一番大切な存在が欠けたまま。
だが、男の顔に曇りは無かった。
女との思い出を胸に街に向かって歩きだした。
頭上でか細く光る月が男の背中を見送っていた。
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