過去ログ - 女「今日は楽しかったね」男「え!?誰!?何!?」
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◆h/8ygxZQYA
[saga]
2014/09/01(月) 01:31:06.11 ID:FMjq4EHqO
「男君、女は305号室よ。
早く行ってあげて」
女母がそう言った時、既に男は走り出していた。
「はい!」
女母とすれ違い様に返事をしながら廊下の奥へと走っていった。
「だから、静かにって。もぅ」
看護師のため息を背中に受けながら男は走った。
案内板を見て階段を駆け登って行く。
院内の静寂を切り裂く様に足音だけが響き渡る。
「お戻りになったら、
注意しておいて頂けますか?」
そう言い残し、廊下には二人が残された。
姉が待合室のソファーに座る。
「男君、いつ記憶が?」
男の消えて行った廊下に視線を向けたまま、女母は問い掛ける。
「多分、昨日……何があったか分かりませんが、
私が話す前から」
「そう、思い出してくれたのね。あの子も喜ぶわ」
そう言うと女母も後を追い、病室に向かい歩き出した。
やきに落ち着いた女母の態度に不安を抱きながら暗い廊下の奥に吸い込まれて行く後姿を見送った。
そんな姉の心配を振り払う様、男は階段を駆け登り三階の病室を目指していた。
息を切らせながら3階にたどり着く、目の前の部屋番号を確認する。
「325、324号室。こっちか」
常夜灯だけが点いた薄暗い廊下、角を曲がるとその奥に一つだけ明かりの灯る部屋が見えてきた。
場所から女の病室だと即座に理解した。
男は走るのを止めゆっくりと病室に近寄る。
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