17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 01:39:22.79 ID:Gqx9SXLWo
腰にふたりしてしがみつかれて、澪が困ったように笑っていたら
(光の下まで二人に圧されたせいで
今度こそあいつの顔が見えてしまった)
向こうのビル一階のスタバの方から
三十代くらいの男女が駆け寄ってくる。
澪は二人を立たせると、彼女たちの親元へと背中を押した、ように見えた。
それからこちらを見上げて
私に向かって笑った、
本当にそう見えたから、思わず視線をそらした。
ストローの端に残った私のリップを、目をそらしたまま
何度も拭き取る。
下ろすのに慣れてない前髪が瞼の上でちらつく。
あの顔が頭から離れない。
何度も、何度も。
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