過去ログ - 律「澪と寄り道して帰る話」
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52:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/08/30(土) 18:50:53.36 ID:Gqx9SXLWo

 支払いをほとんど澪に任せるようになってから
 レシートが溜まらなくなって、どこに行って何を食べたとか
 ほとんど思い出せない。
 目も耳もぼんやりしていて、
 知らない街の灯は
 路上で水浸しになったチラシみたいにぼやけていた。

 二日目の夜、
 澪はためらいもなく私を暗いとこへと引きずり込んでみせた。
 その目は どうせ
 コーヒーシロップのようにどろりと甘く濁っていて、
 私はそんな澪を見たくなくって
 ずっとエレベーターの汚い文字盤ばかり見つめていた。

 312号室。
 なんでそんなことばっか頭に残るんだろう。



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