過去ログ - エルフが奴隷に堕ちた理由を考えてみたりなど
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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/01(月) 14:59:56.04 ID:CYET1goWo

(お袋……俺はどうしたらいいんだろうな)
 ずいぶん前に死んでしまった母親に問いかける。
 もちろん返事はない。
 もっとも母は生前もあまりしゃべる人ではなく仮に生きていたとしても返事があるかは怪しかったが。

 変化の少ない母の表情からその内面を推しはかるのは実の子である彼にも難しかった。
 だが近寄り難かったかと言われればそんなことはない。
 母が彼に触れる手は優しく、そっけない言葉の裏には思いやりがあった。

 また、旅の道中、母はよく歌を歌ってくれた。
 子供のころに覚えたものだという。
 そのせいかそれらの歌にはどこか郷愁を誘う響きがあって、優しい調べを聞きながら小さい彼はもう帰れない故郷を思い、こっそり泣いた。



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