過去ログ - エルフが奴隷に堕ちた理由を考えてみたりなど
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2014/09/03(水) 18:09:01.53 ID:K3mCrWsfo
朝日が昇る少し前、冷たい空気に震えながら彼は目を覚ました。
はっきりしない頭を振りながら起き上がる。
エルフは昨晩と同じ場所で眠っていた。
目を覚ましたら煙のごとく消えていた、などという不安もあったのだが、とりあえずそういったことはなかった。
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2014/09/03(水) 18:09:28.90 ID:K3mCrWsfo
荷物をまとめて歩き出すと、また陰気な旅が始まるかに思えた。
実際太陽がもう少し高く昇るまではどちらも口をきかなかったが、しばらくしてエルフが声を上げた。
「わたしたち、どこまで行くの?」
以下略
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2014/09/03(水) 18:09:56.66 ID:K3mCrWsfo
エルフはしばらく考えるような間を置いた後に再び口を開いた。
「どうかしら。人間の世界にはわたしたちを金品と交換する仕組みがあってあなたはそれを活用するというだけだし。
特に不思議なところはないわ。そういうものなんでしょう」
以下略
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2014/09/03(水) 18:10:24.06 ID:K3mCrWsfo
まあそうかもしれないが。
もしかして自分が売られるに値する理由があるのか確かめたいのだろうか。
彼は意地の悪いことを思いついた。
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2014/09/03(水) 18:10:51.50 ID:K3mCrWsfo
軽い戸惑いを覚えながら彼は答えた。
「そりゃお前……いろいろだよ。酒とか、賭博とかな」
「ふうん」
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2014/09/03(水) 18:11:18.70 ID:K3mCrWsfo
……どうしてだろう。
問われてふと気づく。
続けるしかない、というのはなぜだ?
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2014/09/03(水) 18:12:28.48 ID:K3mCrWsfo
それから昨日と同じ沈黙が落ちた。
足音だけが聞こえる。
だがその静けさにぽつりと声が落ちた。
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2014/09/03(水) 18:12:58.12 ID:K3mCrWsfo
つづく
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2014/09/06(土) 18:38:03.29 ID:uMu3uzQDo
それから二日が過ぎた夜、彼は不思議なものを見た。
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2014/09/06(土) 18:39:03.76 ID:uMu3uzQDo
焚き火のそばに座りこみ、彼はため息をついた。
それはもう何度目かもわからないものだったが今度のはいつもと違い具体的な暗さが伴っていた。
「どうしたの?」
以下略
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