過去ログ - ラブ・ランブル! 〜播磨拳児と九人のスクールアイドル〜
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[saga]
2014/10/05(日) 17:32:10.64 ID:yguzjLR4o
海未と雷電の家はとても近く、物心つく前からお互いのことを知っていた。
いわゆる正真正銘の幼馴染である。
二人が本格的にお互いのことを知るのは、幼稚園の頃から通っていた拳法道場での
ことである。
運動神経が良く発育も早かった海未は、上達も早く、小学校に上がる頃には同世代
の男子ではとてもかなわないほどの使い手になっていたという。
「まったく、雷電は相変わらず弱いのね」
気の強そうな長髪の少女が隣の少年に言う。
「そうかな……」
雷電と呼ばれた隣の少年は静かに返事をした。
「そんなんじゃダメでしょう。もっと強くないと。男でしょう?」
「強さだけがすべてじゃないと思うけど」
「もう、本当に何言ってるのよお。お爺ちゃんみたいなことを言って」
「僕のお父さんが言ってたんだけど」
「ん?」
「知ってると思うけど、僕のお父さんは船乗りなんだ。だから滅多に家に帰ってこないんだ」
「知ってるわよ、そのくらい」
少年と少女は、物心つく前からの知り合いである。
「でもたまに帰ってきた時に話をしてくれるんだけど」
「へえ、どんな話? ウチはお父さんとはあんまり話とかしないけど」
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