過去ログ - 勇者(Lv99)「死にたくても死ねない死なない俺と、殺そうにも殺せない殺したい魔王」
1- 20
13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/03(水) 21:48:08.78 ID:0i+UKr460
 腕や足が、関節を無視してねじ曲がり、体が球状に歪んでいた。

 痛覚が全開で悲鳴を上げるが、意識が飛ぶことはなかった。

 例えではなく、実際に体が歪に曲げられているのだ。

 脳内は、鋭い痛みの信号のみが蹂躙し、もはやどこが痛いのかもわからない。

 ただ、声だけは出すことができた。

 今自分は痛みに耐えられず、無様に声を上げている。

 そんな状態が、どれほど続いたのかわからない。

 体感的には1年にも10年にも感じた。



 勇者を肉団子にしてから1日後、魔王は、勇者を魔王の間に連れてこさせた。

 魔王は指を鳴らすと、肉団子がほどけ、ぐったりとした勇者が姿を現す。

魔王「女神の信仰を捨てる気にはなったかね」

勇者「……ッ」

 勇者は痛みに歯を食いしばりながら、弱弱しく首を左右に振った。

魔王「まったく、本当に強情だな、お前らは」

 勇者は、魔王をにらむ。

魔王「捨てれば良いのだ、そんな信仰、そうすれば、貴様らにこんなことをしなくても済むというに、なぜわからん、もう信仰を捨て、死んだ方が楽であろうに」

勇者「……」

 猿ぐつわははめ、不細工な息を吐き出しながらも、勇者は魔王を睨み続けた。

魔王「…もう良い、次だ」

 勇者は魔物に引きずられ、部屋を後にする、そして独房に戻る途中で、同じように魔物に引きずられる魔法使いとすれ違った。




<<前のレス[*]次のレス[#]>>
194Res/182.63 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice