過去ログ - 勇者(Lv99)「死にたくても死ねない死なない俺と、殺そうにも殺せない殺したい魔王」
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89:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/06(土) 23:22:00.14 ID:wtpJ9iTZ0
王「?」

勇者「こんな俺なんて…救う価値なんかないのに…」

王「!?」

勇者「三万の戦力を……こんな……」

王宮兵士「貴様ッ!!」

 若い一人の兵士が今にも飛びかかろうと身を乗り出す。

王「やめよ」

 その兵士を、王が止めた。

王宮兵士「しかしっ」

王「……勇者よ、救う価値がないとは、どういうことだ?」

 王は、視線を勇者へ向け、そう尋ねた。

勇者「……意味がないんです」

王「意味がない?」

勇者「魔王から聞いた……魔界には、今の魔王よりも強い魔王が12人いる」

王「!?」

 その一言に、王の間にいたすべての人間に動揺が走った。

王宮兵士「…そんな」

 さきほど激昂した兵士も、茫然とそうつぶやく。

勇者「あの魔王相手にこの様の俺が、どうやって他の魔王を倒す? 無理だ、できっこない、そんなことは子供にだってわかる」

参謀「しかし勇者、そのほかの魔王とやらは、なぜ人間界にやってこない? 複数の魔王がいればこの世界など簡単に征服できるのではないか?」

 参謀の言葉を、勇者は鼻で笑った。

 征服? 笑わせる

勇者「そもそも、魔王が戦っている相手は、人間ではないってことですよ」

 勇者はそう切り出すと、魔王の言った話を説明した。

 しかしその中で、女神のことはあえて伏せた。

 女神は確かに人間を家畜だと思っているのかもしれない、しかし信仰から得られる力は、確かに存在するし、その力を失えば、人類が…この世界の人類が生き残る可能性は限りなく0になるだろう。

 生き残る可能性……

 説明をしながら、勇者は内心苦笑する。

 まだそんな可能性があると、…俺は思っているのか


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