過去ログ - 希「死なんといてね、ことりちゃん」ことり「知らないの?…私は死なない」
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331: ◆Qe7X7xrNvI[saga]
2014/10/04(土) 16:21:23.46 ID:PIqQBp0eo
真姫「そういえば…、そろそろマキの10歳の誕生日ね」


ある日、朝食を食べている際、真姫はそう口にした。

あぁ、もうそんな時期か。

家族である私たちにも、真姫は毎年誕生日を忘れずに、プレゼントの類を用意してくれた。

私は主に勉強の役に立つものを。

英玲奈はお洋服や化粧品を。

そしてマキには…、電子機器を。


ツバサ「でも…、最近マキは…」


マキは最近、自分の部屋の外に出てこない。

部屋の中にこもってパソコンに向かいつつ、誰かと会話をしていたり、何かをひたすら調べていたり。

前までは、口数も少なく社交性もないなりにも食事を一緒にとったり、勉強に付き合ってもらったりもしてたんだけど。

近頃は顔も見ていないような、気が…。


真姫「…そうなんですよね。マキ、どうしちゃったのかな…」

英玲奈「ハッ。いいじゃないか。真姫の前に顔も出さないようなヤツに誕生日のプレゼントなんて…」

あんじゅ「プレゼント!?」


意外な子が会話に口を挟んできた。


あんじゅ「えー!誕生日になるとプレゼントがもらえるの!?いいなぁ!」

ツバサ「…あんじゅはもらえなかったの?」

あんじゅ「うん…。うちはお金がないから、サンタさんにプレゼントを頼むしかない、って」


どうやら年に一度はプレゼントを用意してくれたみたいだけど。

それならクリスマスのプレゼントの方をなくしたほうが子供にも喜ばれたんじゃ…。

でも、記念日でもない日にプレゼントをせがまれると困るから、サンタクロースにしかもらえない、ってことにしたのかな。

そんなどうでもいいことを考えた。


あんじゅ「…誕生日にプレゼントもらえるなら、もう少し前にここに来ればよかったなぁ」

真姫「…?ってことはあんじゅは、ちょっと前に誕生日だったの?」

あんじゅ「そうだよー!1ヶ月前くらい!」


それはなんともニアミス。

惜しいことをした、とばかりに悔しそうに顔を歪めるあんじゅ。だだをこねないだけよくできた子だ。

そんな顔を見て気持ちを酌んだのか真姫は、


真姫「あ、じゃあ…、誕生日プレゼントと、あんじゅがこの家に来てくれた記念も兼ねて、あんじゅにもなにか買ってあげるわよ」


と、あんじゅのご機嫌とりをする。


あんじゅ「えっ…、ほ、本当!?嘘じゃないよね!?」

真姫「本当よ。あんじゅは何がほしい?」

あんじゅ「えっとねー…、私は…」

あんじゅ「アレがほしい!」


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