過去ログ - 酢乙女あい(15)「『乱雑解放』【ポルターガイスト】を調査しますわ」
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296:>>1 ◆aMcAOX32KD1b[saga]
2015/06/09(火) 05:01:09.63 ID:wJItYbkZ0
「高揮発性の睡眠薬と言うか、催眠ガスと言うか、とにかくそういうのが噴き出すんだ」

「学園都市の技術により進化を遂げた、現代版の眠り火の術とでも言いましょうか」

「郭、黙れ。そんで周り全員眠らせてから、俺があんたを担いで逃げ出したってわけだ」

「ドアはどうしたんだ?閉じ込められてたんじゃなかったか?」

上条が疑問に思った事を訊く。

「そこは私の苦無でドアノブをこう、ガンと……」

「苦無って……まるで忍者だな」

そう言えば以前しんのすけからマイナー武器マニアの武装集団仲間の話を聞いた事があったなと、上条は思い出した。
彼女がそうなのだろうか。

「……」

一方の郭は、上条の台詞に顔を凍りつかせていた。
彼女の表情の変化に、上条は戸惑う。

「おい、どうした?大丈夫か?」

「ひ、秘密を知られた!?消さっ……上条氏を消さないと!?」

「ええっ!?」

うろたえる郭を半蔵がおさえ、驚く上条にフォローする。

「落ち着け。と、悪いな上条。コレはこいつの持ちネタみたいなものだから気にしないでくれ」

「あ、ああ……そうだ!!BIPルームに居た他の奴らは!?カジノ側はあいつらも殺すつもりなんだろ!?」

「心配いらねぇよ。実はBIPルームの中の状況はカジノや上のバーには連絡されて無いみたいでな、わりとすんなり脱出だきたんだわ。それでよ」

「うん」

上条が続きを促す。
                アンチスキル
「丁度俺達と入れ違う様に、バーに警備員が踏み込んできたのさ」

「じゃあ保護か逮捕かはともかくBIPたちも無事だろうね」

「だな。そんな時間無かっただろうし、そもそも眠らせてきたからな」

「今思えばカジノの連携不良も恐らく、突入の前準備として彼女たちがジャミングしていたのでしょうね」

平常心を取り戻したらしい郭も説明に加わる。

「彼女?警備員は女の人だったの?」

「しんのすけ、そこは今どうでもいい」

郭の言葉にしんのすけが興味を持ったが、これ以上脱線させてたまるかと上条が止めた。
しかしその甲斐むなしく、郭はしんのすけに答えたが。

「ええ先陣をきってたのは、半蔵様をたぶらかすあの女でした」

「えマジで!?気づかなかった。カー、しくった。あの巨乳を拝むチャンスが―――」

「で、でも良かったな警備員が直ぐに来て」
             オーラ
半蔵のアホな発言で、郭から怒気が吹き出る気配を感じ、上条は話題を戻す。
しかし本心でもあった。いくら黒服達を眠らせたとは言え、結果としては他の客達を見捨てて自分達だけが逃げてきたのだ。
その時眠っていた自分に文句を言う資格などないと解っていても、釈然とはしない。
だがBIP達が一人も死んでいないのなら、少しは気が楽になった。

「あ〜、それなんだけどよ……どうやらしんのすけが呼んでみたいだ」

警備員の到着は、偶然では無いらしいと半蔵が言った。
上条は聞き返す。

「しんのすけが?」

「うん、元々カジノを閉鎖に追い込むのも仕事の内だったからね」

なら警備員に通報すれば確実でしょ。と彼は続けた。


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