過去ログ - 酢乙女あい(15)「『乱雑解放』【ポルターガイスト】を調査しますわ」
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◆aMcAOX32KD1b
[saga]
2015/06/25(木) 04:20:25.24 ID:Zb9lu9mu0
「今の経済界は、国に例えれば宰相が空席になって、貴族達がその座を狙っているってわけだ」
ロベルト・カッツェが毒づくように言った。
酢乙女には勝てずとも、確実に経済界の重鎮であったであろうブルーシェイクの脱落。
空席となったbQの位置にどの家もいきたいのだ。
国内 王家
「そのとおり、そしてその経済界の混乱は酢乙女に飛び火しかねん」
酢乙女家はそうなる前に足元を固めておきたいのだろう。
故に今更な婿選びを始めたのだ。
「お、噂をすればだ」
カッツェが目線で示した先にはリンディ・ブルーシェイクがこのパーティの主役である令嬢、酢乙女あいと談笑していた。
「さっきの例え話なら大公とか上級貴族がとり潰しになるところを、下級貴族に降格ですんだのは不幸中の幸いだったな」
コツバーンが言うように、そうなれば世界恐慌すら視野に入れた経済対策が必要だっただろうが、
幸いにして大分規模を縮小したとは言え、ブルーシェイクグループはリンディが継ぐこととなった。
もっともまだ7歳である彼女に代わり仕事をする人間が要るのだろうが、こういう場には彼女自身が出なければならない。
彼女は上手く社交界なじめるだろうかと、しばしその様子を観ていたら、令嬢とリンディの会話に二人の日本人が加わった。
令嬢と同い年か少し年上位の少女と、令嬢より2〜3年下だろう少年だ。
どうやら旧知らしく、令嬢がリンディに二人を紹介する。
少年は「ミーヤ」、少女は「ちひろ」と言う名らしい。
人数が四人に増えても、なかなか会話は弾んでいるらしい。
幼くしてグループ企業のトップに立つ事になった彼女だが、意外と上手くやれているようだ。
その様子に、安心してもう一度会場を見渡すと、ある違和感に気づいた。
「しかし、意外と年寄りや女性客も多いな?これが実質婿選びだってのは暗黙の了解つーか周知の事実ってヤツだろうに」
カッツェの疑問をコツバーンが答える。
「その理由は幾つかある。まず婚約じゃ無くても、普通に友人として酢乙女と縁を作っておきたい者」
コツバーンはその条件に当てはまっているらしい人物を、本人達に気づかれないように指さしながら説明する。
まずは餅を喉につめたふりをして周りの人間を驚かしている男性と、アレルギー症状がでたふりをしているその両親。
「俺やウチの王家の方々もそうだ。ヘマタ王子にウチマタ王妃オオマタ国王両陛下」
「お前の祖国の人間ってギャグに命賭けるって話は本当だったんだな」
カッツェが呆れ気味に先を促す。
次にコツバーンがさしたのはハート型の頭巾を被った女性二人。
「あちらにいるのはスカシペスタン共和国のナーラオ最高元帥とヨースル最高総統」
「あの二人も長いこと政権をとってるよな〜お前と張れるんじゃないか?」
「スカシペスタンの事情は知らんが、俺にはそうせざるおえない事情があったからな」
「事情?」
「後で話す。どうせ適齢期過ぎたおっさん二人、令嬢の婿選びが目的のパーティじゃ直ぐ暇になるからな」
「へえ、ソイツは良い暇潰しができたな」
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