過去ログ - 京太郎「清澄高校麻雀部員共」恭子「11バック?11人分受け入れるんか…」
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777: ◆kMdoUJ39Cc[saga]
2014/09/24(水) 21:24:03.48 ID:MpTJhIcp0
ビンタか…→蹴りにしよう
実際に読んだことが無いのでわりかしいい加減



書き割りの海沿いといえど、金色のスポットライトに当たれば煌めく海の波となる。なんて。

「嗚呼…京太郎様、どうか、どうかお話を聞いて下さいまし…」

まるで熱に浮かされているみたいだ。学生服の中で汗と熱気が膨れ上がって、視界がぼやけていく気さえする。

――浴衣姿の和が、俺を見上げている。体育館の舞台の上で、目の端に水滴を浮かべて、大げさに手を伸ばして。

「……断る。お前とは、今夜限りだ!」

振り払う手も大げさだ。不自然によろめく和がぼろぼろと泣きながら……すげえな。感情移入が過ぎるぜ。

……というか、名前が変わってるんだけど。貫一だろ!

「嗚呼、そんな、そんな……私は貴方のために!」

ざばん、と波の音がスピーカーから響く。チラリと見える舞台の下で、部長が難しい顔してるけど…止めないってことはリハ続ければいいのか?

「ようく覚えておけ…来年の今月今夜、俺はどこで月をみていることだか! 再来年、十年後…一生を通して俺は忘れない!」

……やべ、この後なんだっけ? 見せ場だから忘れないようにしたってのに…お、カンペ!

「いいか、一月の十七日だ。来年の今月今夜になったら、俺の涙で必ず月は曇らして見せるから、月が…月が…曇ったならば、俺はどこかでお前を恨んで、今夜のように泣いていると思ってくれ」

棒読みなのは簡便な! ええい…浴衣の裾で、笑うのを隠すんじゃない! よよよ、なんてワザとらしい泣き真似しやがって!

ん……? 今度は指示か。そっか、足蹴にするのが一番のシーンだったか。

しかし、演技としても泣いてる和を蹴るってのは、ちょっと気後れするな…まあやらないワケにもいかないよな。

「お待ちくださいませ、どうか、どうか!」

ぐい、とズボンの裾を掴む和。俺はその手に導かれるように、そのまま軽く蹴倒した。

「離せ!」

「っ! ど、どうか…捨てないで下さいましッ!」

…な、なんかえらく感情移入しすぎてないか? マジで縋り付いてる感じなんだけど…。

えーと、確かここで舞台袖に出て行くと幕が下りるんだよな。

「――離せと言ってるだろ!」

振りほどいて、振り向かない。残るのは甲高い足音と泣き伏す和だけだった。



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