過去ログ - 津田タカトシ「第2回女子会をやってきたんですか?」
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◆WO7BVrJPw2
[saga]
2014/09/06(土) 18:48:27.42 ID:WZI9rMc7o
何かに気が付きながら、ここに呼び出された理由に気が付きながら、彼は頷いたのでしょう。
語尾が少し震えていました。
「うふふ、緊張してる?」
「ええ、まぁ……」
苦笑いを浮かべる彼。
私も、いつもと変わらない笑みを浮かべ―――
いえ、いつもと変わらない笑い方は無理だったと思っています。
「私も」
胸の動悸が、高まりが。
今まで感じたことがないくらいに昂っていたのですから。
「いま、とっても緊張してるんだ」
そう口に出すことで、少しでも自分の緊張をほぐそうとしているのを自覚しました。
時は夕暮れ。
木を背にして、私はまっすぐ立ちます。
少しだけ風が吹いて、私は髪を手で直し。
それから、彼を見据えました。
一度だけ彼の名前を呼んで。
「私ね」
放課後、私たちより残る生徒はおらず、いま、まさに二人だけの空間。
私はできる限り、はっきりといいました。
何度となく覚悟してきたはずなのに、なのに、好きという言葉が出る前に、口だけ開いて、声が出なかった。
それでも、声に出しました。
ただ一声で、ただ一息で。
少し大きな声になったけど。
それでも、後悔なく、言えたのです。
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