3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 21:39:58.18 ID:oVE2GZJBo
土曜日の昼下がり、加蓮は売店で買ってきたジュースを飲みながらベッド脇のサイドテーブルの上に置いてある写真集をぼんやりと眺めていました。
「加蓮が好きな子の新作が出ていたよ」
こう言ってお母さんが数日前に買ってきてくれたそれは、未だにビニールに包まれています。
加蓮は小さい頃からアイドル歌手に憧れていました。夢でした。
いつでも前向きな歌詞に勇気をもらい、全力のダンスに心を奪われたのです。
そして何よりも愛くるしいまぶしい笑顔に希望をもらいました。
しかし、この毎日の中では興味も薄れていきました。
「明日にはお母さんが荷物の整理も兼ねてやって来るはず。開けとかなくちゃ」
加蓮は、自分の意思を確認するように呟いてから姿勢を整えて手を伸ばしました。
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