過去ログ - 北条加蓮「嫌いだった言葉」
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24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:11:15.66 ID:oVE2GZJBo
「さて、どうだったかな?」

「どうもこうも、いつもあれくらいのことをしてるんだよね?」

「うん。その子の状態にもよるけど、大体そうかな」
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:13:24.09 ID:oVE2GZJBo
その日の夜、加蓮は家に帰り着くとベッドに横になりそのまま眠ってしまいました。

気が付くと、次の日の朝になっていました。

加蓮は、この日が土曜日だったことによる安堵と同時に、自身の体力のなさを痛感しました。


26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:16:46.96 ID:oVE2GZJBo
 加蓮が部屋を出ると、お父さんが新聞を読んでいました。

「お、起きてきたか」

「おはよ、お母さんは?」
以下略



27:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:22:45.07 ID:oVE2GZJBo
「これこれ」と、お父さんは言いながら加蓮に袋を渡しました。

加蓮がその袋を受け取ってみると、中を覗いてみました。

開いてみるとゴムのベルトや重りといった簡易トレーニンググッズが出てきました。
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28:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:28:49.88 ID:oVE2GZJBo
「夢。夢、か……」加蓮は何度もつぶやきました。

お父さんにもらったグッズから一つを手に取り、ストレッチをしてみました。

看護師さんからもらった言葉を思い出し、ゆっくり、数を区切りながらやりました。
以下略



29:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:31:16.81 ID:oVE2GZJBo
 「こんにちは。この前より、顔色が良くなったね」と、Pが言いました。

加蓮は、あれから毎日継続してストレッチを続けてきました。

もしかしたら、その成果なのかもしれません。
以下略



30:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:34:02.00 ID:oVE2GZJBo
レッスンが終わると、Pがプリントを渡しました。

「これ、前回来てもらった後にいろいろ考えてね。練ってみたんだ」

こう言って渡されたものには、練習計画が記されていました。
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31:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:38:38.49 ID:oVE2GZJBo
「ねぇ」加蓮は気になったことを聞いてみることにしました。

「どうして、アタシがまた来ると思ったの? あんなこと言ってたのに」

「前回、回っていた時に楽しそうだったから来てくれるかなと思ったんだ」
以下略



32:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:40:07.27 ID:oVE2GZJBo
 その日の夜、加蓮は夕食の合間に両親へと挑戦の意思を口にしました。

お父さんは微笑み、お母さんは不安な表情をしました。

加蓮は、Pからもらったプランを見せ、教わったことを伝えました。その熱意が伝わったのか、
以下略



33:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:42:18.69 ID:oVE2GZJBo
 加蓮は、Pと一緒に決められたウォーキングのコースを歩いていました。

と、言っても、事務所の周りを周回するくらいでしたが。

コンビニの前を通過し、公園で遊ぶ子供たちを眺めると、事務所の前まで戻ってきました。
以下略



34:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:45:22.01 ID:oVE2GZJBo
加蓮はこうして、予定以上のメニューをこなそうとすることさえありました。

その意欲の成果が現れ、Pがプランの前倒しを検討するほど力を付けていきました。

Pには、心配の種がもう一つありました。それは、加蓮の学校です。
以下略



35:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:46:55.02 ID:oVE2GZJBo
 加蓮は、順調にレッスン内容をステップアップさせていきました。

先日からは、ボールを使った運動が取り入れらるようになりました。

また、トレーナー直々の指導によるレッスンの時間も増加していきました。
以下略



36:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:50:41.53 ID:oVE2GZJBo
 そんなある日の出来事。

「ねぇ、オーディションってどんな感じなのかな?」と、加蓮が言いました。

ウォーキング中でしたが、Pは思わず足が止まりました。
以下略



37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:52:25.54 ID:oVE2GZJBo
オーディションのレベルとしてはそこまで高いものではありませんでした。

Pは、悩んだ末にこの件を持って、トレーナーの元へと相談に行きました。

二人で見積もった合格率は約四割。加蓮に話すかどうかの判断が迫られました。
以下略



38:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:54:17.38 ID:oVE2GZJBo
「オーディションか……。気持ちはもちろんやりたいけど、Pさんの言う覚悟、足りてるかな……」

加蓮は、窓の外を見ました。この日は、雲ひとつなく、星も見えるような空でした。

「これまで、身体のせいでできないと思っていたことあったけど、目的を持ったら前に進めたよね。やってみようかな。苦しいかもしれないけど、もっと進みたい」
以下略



39:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:56:20.88 ID:oVE2GZJBo
 オーディション当日。

加蓮は落選しました。

原因は、明らかなスタミナ切れでした。
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40:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/05(金) 23:58:05.42 ID:oVE2GZJBo
「ねぇPさん、こんな時に言うの変かも知れないけど、ずっとがんばるって言葉が嫌いだったんだ。だって、がんばってもこの身体だし、できることなんて限られてるのに、みんなはがんばれって言うし。でも、本当にやりたいことに打ち込んで精一杯やったら、新しい気持ちに出会えたんだよ。ふふっ、おかしいよね。がんばるって、こんなに素敵なことだったんだ……」

加蓮は自然と笑顔を浮かべました。

「アタシ、もっともっとがんばる。そして、お母さんとお父さん、それからPさんを笑顔にしてみせる。それが、これからの第一目標。ど、どうかな?」
以下略



41:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/06(土) 00:01:32.24 ID:8YI3Usc5o
おしまい
加蓮ちゃんお誕生日おめでとうございます

拙い作文でしたが、お付き合いいただいた方、ありがとうございました
一人称は、Rでアタシだったので、それに合わせました
以下略



42:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/06(土) 00:03:08.60 ID:KaOCzAFAO



43:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sagasage]
2014/09/06(土) 00:28:44.61 ID:Gf2JJcYyO

ケチをつける訳じゃないが「P」のところは普通に「プロデューサー」の方がよかったなぁ、なんて思いましたまる



44:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage]
2014/09/06(土) 04:16:02.82 ID:SxZMJD/eo
乙です


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