13:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/09/08(月) 22:53:09.79 ID:rwKse1D30
妻が声を掛けると、その女性が驚いたように振り返る。
「あ、あら三浦さん。お久しぶりです、何だか驚かせてしまって」
「いいえそんな事は……旦那さん、アリーナに?」
「ええ……何だか様子がおかしいとは思っていたですけど、まあ、仕方ないですね……そういえば、こちらの方は……?」
「ああ、ええ、私の夫です」
「どうも」
双海、ということは双海亜美と真美の母親か。
女の子は父親に似ると言うが、確かにこちらはあの双子のアイドルと違って、とても厳しそうな目つきではある。
「今から会場に?」
「ええ、早めに入っておこうと思って」
その後、双海夫人は所用の為別れ、私と妻だけでアリーナの奥へと向かう。
「聞こえてくるでしょう?ライブ前から盛り上がってるのよ」
確かに、何だかアリーナ全体がざわめいているような感じがする。
「おお、三浦さんの奥さん、どうもお久しぶりです」
「あら、高木社長……ほら、あなた」
「あっ……どうもご無沙汰しています。日頃は娘がどうもお世話に」
「これはこれは……こちらこそ、娘さんのお蔭で大盛況で」
高木社長と会うのは、これが初めてでは無い。
あずさが765プロに入った頃、一度家まで挨拶に来たからだ。その時と同じ、相変わらず人の好い笑いを浮かべていたが、その頬は紅潮して見えた。
「765プロ初のアリーナライブですからね、どうぞ楽しんで行ってください」
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