過去ログ - 小鳥「今日からX0歳のワタシ、デビュー!」
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7:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2014/09/09(火) 23:29:59.46 ID:cxKpVZ9to
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突然だった旧友との再開のあと、私は一人仕事場へ向かいました。
いつもの出社時間から30分程早く着いた私は、静かに事務所の階段を登り、鍵を開け……たはずですが

「…開いてる?」

社長がいつもより早く来たのかしら?
そう思い、扉を開けるとその先には彼が。

「あ、おはようございます」

「おはようございます、プロデューサーさん。今日はお早いですね」

「ええ、ちょっと時間が余ったもので、早く来ちゃいました」

「私もなんです。いつもはもっと遅いけど」

「コーヒー、飲みますか? 淹れたばかりなんで注ぎますけど?」

「あ、じゃあお願いしちゃおうかな?」

「わかりました。座って待っててください。お持ちしますんで」

そう彼が言うと、私の横を通り過ぎました。コーヒーの苦味のある匂いが鼻腔をくすぐります。
私は彼の言葉の通りに事務机のイスを引き、パソコンを点け待つこと数分、

「お待たせしました。はい、音無さん」

「あ、ありがとうございます」

手渡されたマグからは、彼から漂ったのと同じ苦味のある独特な匂いが湯気と一緒にたっていました。
一口すすると、彼がこちらに僅かな笑みを浮かべながら「どうです?」と訪ねてきました。
いつも飲んでるものより少し苦味が強いそれは、なんとなく大人な感じがして嫌いな味ではありませんでした。

「ん、美味しいです。ありがとうございます」

「ああ、良かった」

私は子供のように見せる笑顔に思わず吹き出してしまいました。



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