過去ログ - 【咲】京太郎「今日から俺が須賀京子ちゃん?」初美「その4なのですよー」【永水】
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35: ◆phFWXDIq6U[sage saga]
2014/09/15(月) 22:30:33.69 ID:M6NKblbwo

依子「(…だから…調べてみたのです)」

依子「(京子さんのその噂の出処は果たして何処なのか)」

依子「(…勿論、友人と思っていた相手の殆どの失った私には噂の正確な調査なんて出来ませんでした)」

依子「(ですが…それでもその噂が一年の石戸さんの周辺から出たらしい事くらいは掴めたのですわ)」

須賀京子にとっての誤算は依子が思っていた以上に優秀だったことだろう。
元々、依子はエルダー候補に選出されただけではなく、生徒会長としてその責務を立派に果たしているくらいだ。
そんな少女が推測を裏付ける証拠を掴んでしまったのだから、京子の企みを把握出来ないはずがない。
誰が自身の噂を消そうとしてくれているのか。
本当に護られ、そして導かれているのは誰なのか。
その答えを、依子は既に知ってしまっているのだ。

依子「(…馬鹿ですわ。本当に…京子さんは大馬鹿です)」

依子「(まだ…出会って間もない私の為にそんな事までするなんて)」

依子「(目立ちたくはないって…貴女はそう言っていたじゃありませんか)」

依子「(なのに…貴女は…私の為に…多くの人の注目を浴びて…)」

依子「(…そして今も…私の為に舞台に立って…)」

依子の目前にあるのは照明を浴び、マイクを握りながら全校生徒に訴えかける友人の姿だ。
目立ちたくはない、とそう言ったにも関わらず、こうして彼女は依子の為に舞台に立っている。
その様を見て目立ちたくはないと言った京子の言葉が嘘だったのだ、と思うほど依子は京子の事を知らない訳ではない。
京子は相変わらず、注目を浴びるのが苦手で、本当はこんな場所になど立ちたくはないと思っているのだ。

依子「(…ただ、それ以上に…私の事を大事に思ってくれている)」

依子「(友人の為に…いいえ、誰かの為に…苦手な事だって…こうしてやってのける)」

依子「(…やっぱり…私は…エルダーに相応しいのは貴女だと思いますわ)」

依子「(きっと他の人は認めないでしょう)」

依子「(支持してくれる人は少ないと思います)」

依子「(…ですが、私にとって…貴女は…須賀京子と言う女性は…)」

依子「(…誰よりも素晴らしい…尊敬に値する淑女です)」

本来ならばそんな淑女をエルダーに、と推したかった。
けれども、それは京子の気持ちを全て台無しにしてしまう行為である。
全てを知った依子にとって、京子の気持ちに報いる一番の方法は見知らぬ振りをしてエルダーを目指し続ける事。
だが、それでも、いや、だからこそ。
依子にとって京子の存在がドンドン大きくなっていく。
側にいればいるほど、護られれば護られるほど、導かれれば導かれるほど。
京子という存在に心奪われ、惹かれていっている。


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