41: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/15(月) 19:37:17.81 ID:sf6OOFz8O
幸せなおとぎ話は、細長い人差し指に止められた。
赤城が止めた。
赤城によって、止まった。
「それ以上聞いてしまうと、世に言う『旗』なるものが立ってしまいます」
これから向かう海が、怖くないわけがない。
その海の名を聞いて、気負いがないわけがない。
それでもなお、いまだ微かな赤らみの残る微笑みは、ただ単純に綺麗だった。
「この続きは、ミッドウェーから帰ったら聞かせてください。その方が私個人としても士気が上がるというものです」
「……それはそれで、『旗』を立てるに十分な危険発言だぞ、赤城」
「あれっ!?」
「ははは。それも一つの慢心だな」
やはりどこかが抜けている。
いや、あるいはそれすらも計算の内なのだろうか?
そこまではまだ、男には理解できなかった。
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