81: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:36:43.83 ID:fTpXk5n+O
『加賀、鶴だ。お前にもわかっているだろう』
耳の内側から声がした。
82: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:38:14.89 ID:fTpXk5n+O
「しかし、『鶴』は護衛艦隊への損害が……」
『時間がない。加賀、これは当然のことだが、艦隊運用に付随する事象のすべては私に帰責する』
83: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:40:04.27 ID:fTpXk5n+O
全艦が後退を停止した。
輪形陣を崩して水雷戦隊が密集隊形をとる。
満身創痍の駆逐隊に変わって霧島が、榛名が利根が筑摩が、次々とその身を砲弾に晒した。
84: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:41:32.55 ID:fTpXk5n+O
「沈みなさい」
その鼻っ面目がけて、一機一機が無双を誇る最強の航空機編隊が殺到した。
85: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:42:52.07 ID:fTpXk5n+O
86: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:47:04.46 ID:fTpXk5n+O
仰向けに倒れ果てた怪物は、腕を天に伸ばしたまま少しずつ沈んでいき、やがて赤城たちの目の前から消えた。
作戦目的を達成した連合艦隊は鎮守府に帰還する。
戦果を自慢し合う者、傷を癒しにドックヘ運ばれる者、さっそく戦勝祝いだと食堂へ駆け込む者。
87: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:48:17.64 ID:fTpXk5n+O
「ちょ、ちょ! ちょっと待ってよ!」
「赤城さん、赤城、落ち着きなさいって!」
88: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:49:43.74 ID:fTpXk5n+O
「落ち着きなさい、『赤城』」
加賀が柔らかな声色で自分の名前を呼んだ。
89: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:51:05.82 ID:fTpXk5n+O
「……ああ、私は」
赤城は膝から崩れ落ちた。
90: ◆F.lQmLP.5M[saga]
2014/09/26(金) 23:52:28.00 ID:fTpXk5n+O
どうして私の愛する人は、
「私は、二人目、なんですね?」
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