過去ログ - 和「フランスより」咲「愛をこめて」
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189: ◆CU9nDGdStM[saga]
2015/03/12(木) 22:27:12.65 ID:QS4zXBMr0
そんな和の心情を悟り、思いつめた咲はやがて麻雀部を退部した。
その後和との仲も疎遠になっていき、やがて高校を卒業する頃には
麻雀部での思い出も風化していった。
和のことを忘れたことはないが、頻繁に思い出すこともなかった。
それなのに、再会した途端に彼女のことが胸を占めるのはどういうことなのだろう。
憧は何も言わなかった。黙って何かを考えているようである。
それなら、と口を開いた時には、結構な時間がたっていた。
憧「宮永さんにとって、和って何?」
咲「……」
憧「和のこと、今はどう思ってる?」
咲「……わからない」
どうにかして搾り出した声は、情けなく震えていた。
咲「今でも和ちゃんのことは、大事な友達だと思ってる」
咲「でも、それ以上のことは……ちっともわからないの……」
憧が言いたいことは、何となくわかる。
早くこの感情に名前をつけてしまえというのだろう。
けれどもそれが咲には出来なかった。
如何せん、和への罪悪感が強すぎる。
咲「ごめんなさい……」
様々な思いを込めて頭をさげれば、滑らかな掌が咲の髪を撫でた。
憧「ううん。こっちこそごめんね。色々と訊きすぎたわ……話してくれて、本当にありがとう」
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