過去ログ - 傭兵「この世でお前が一番大事」僧侶「じゃありま……えっ?」
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:18:21.90 ID:+2GrLTUD0
いえいえ違いますともそんなことはないのです。だってわたし、あの人のこと好きじゃないですし。本当ですよ? 本当ですって。いや、嘘ついてないです。ほんとほんと。
だって考えてみてくださいよ。あんなお金にがめつくて、お金のためなら何だってするような人、普通に考えて恋愛の対象になりますかって話ですよ。
ならないでしょ?
以下略
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:19:10.06 ID:+2GrLTUD0
そりゃ恩は沢山ありますよ。付き合いが長いとはいえませんけど、短い中でも濃密な仲、ですからね。助けてもらったことは数知れません。いまのわたしがいるのはあの人のおかげと言っても過言じゃないです。
あの人は強い人です。肉体的にとか、戦闘能力がとかじゃなくて、人間として。折れない信念を持っています。
間違ったことでも、信念のためなら貫き通せるほどの強さ。それは危うさと表裏一体で、周囲にとっても、そしてあの人自身にとっても、ぎらりと鋭く輝く刃。
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:20:08.91 ID:+2GrLTUD0
これでわかってもらえたでしょうか。わたしにとって「傭兵さん」とは好悪の対象ではないのです。もっと、こう、なんというのでしょうか。最低最悪な守銭奴なのです。
そしてちょっぴり尊敬もしているのです。
ほんのちょっぴり。
以下略
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:20:57.81 ID:+2GrLTUD0
結婚なんかしたらもっとですよ。あんな守銭奴の下で奥さんなんてやってらんないですよ。絶対財布の紐はあの人が握るでしょうね。家計簿とか絶対きっちりつけるタイプに違いありません。
そのくせ家には殆ど帰らなくて戦場にでずっぱりで、でなくとも書類に向き合ってて、家族のこともたまには省みてよって思うんですけど、でもあの人が世界平和のためにやってるってのは痛いほどわかっているから何も言えなくて。
あの人のために何かしてあげたいけど弱くてなにもできない自分に嫌気が差して、事務仕事とか手伝ったりもするけど、本当は戦場で隣に立ってたいくせにそんなこと言えるはずもないし。
以下略
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:21:36.84 ID:+2GrLTUD0
僧侶「……」
死にたい。
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:22:23.44 ID:+2GrLTUD0
窓を開けても風は流れてきませんでした。手を差し出せばそよ風が感じられるので、窓の向きが悪いのでしょう。
時刻は深夜一時を回ろうとしているところ。もしかしたら酒盛りをしている兵隊さんたちがいるかもしれませんが、ばったりと傭兵さんに出会うことは、少ないはず。
そよ風に当たるために廊下へと出ました。
以下略
24
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:23:10.45 ID:+2GrLTUD0
と、廊下を兵隊さんたちが横並びで塞いでいました。そこの角を曲がれば傭兵さんの部屋です。一体何かあったのでしょうか。
僧侶「……?」
以下略
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:24:03.35 ID:+2GrLTUD0
嘗てゴロンで聞いたような台詞を掃除婦さんは言い放ちました。あのときとは声のトーン、有体に言えば篭められた殺意こそ段違いですが、真剣な様子は同じです。
掃除婦「ここは地獄の一丁目。いくら僧侶様といえど、お通しするわけにはいきませんわ」
以下略
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:24:37.60 ID:+2GrLTUD0
掃除婦「あぁ、だめですわ僧侶様。そのようなお顔をされては、私では荷が重過ぎます」
どこまで本気かはわかりません。掃除婦さんは困ったような笑顔を浮かべつつ、けれど確実に楽しんでいるようでしたから。
以下略
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:25:24.05 ID:+2GrLTUD0
僧侶「はぁあああああっ?」
僧侶「なんですかなんなんですか、一体何のことを言ってるんですか!」
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◆yufVJNsZ3s
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2014/09/17(水) 02:26:51.61 ID:+2GrLTUD0
掃除婦「……それはどうして」
僧侶「だって、そもそも生き方が違います。あの人はお金が大好きで、わたしは大嫌い。水と油。天と地ほども離れてます。どう考えたって仲良くなれないですよ」
以下略
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