過去ログ - 傭兵「この世でお前が一番大事」僧侶「じゃありま……えっ?」
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4: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:05:30.28 ID:+2GrLTUD0

 わたしが駐屯地にいるのはつまりそういう理由から。PMCに庇護を頼もうと、そういうことです。期間が休みと被ったのも意図的。会社ぐるみで守るけれども、会社として動いていないという体を作りたいのだと言われました。
 駐屯地に数日滞在し、物資の到着を待った後に王都へと向かいます。最初は無論どきどきしましたが、三回目ともなればある程度心の余裕が出てくると言うものです。

僧侶「社長はいますか?」
以下略



5: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:06:41.53 ID:+2GrLTUD0

 いつからか将校さんはわたしと傭兵さんの間に同席することはなくなりました。もしわたしが傭兵さんの首を狙っていたらどうするつもりなのでしょうか……と考えながら、一笑に付します。あの人に勝てるわけないです。

 ノックを二回。中から返事が返ってきたことを確認し、重たい扉を一気に押し開けます。

以下略



6: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:07:34.90 ID:+2GrLTUD0

僧侶「……」

傭兵「……」

以下略



7: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:08:17.23 ID:+2GrLTUD0

傭兵「行楽地は近くにある。行きたいなら言え、連れて行ってやる」

僧侶「お仕事は?」

以下略



8: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:08:45.03 ID:+2GrLTUD0

僧侶「なにか?」

傭兵「なんでもねぇよ」

以下略



9: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:09:21.61 ID:+2GrLTUD0

 ここで駄々をこねるのは得策ではありません。いえ、決して不満があるとかそういうのではなく、わたしも「大人の女性」に一歩ずつ近づいているわけですから、レディとしての嗜みを身に着ける頃合だと思っているだけで。
 いや、本当に。
 ほんとほんと。

以下略



10: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:10:48.09 ID:+2GrLTUD0

 駐屯地は俯瞰すれば8の字になっていて、わたしの部屋はちょうどその交点あたりに位置しています。反共産、もしくは親王国派からの避難はいまだに根強く、中には強硬手段に出る者も。それを想定してのこの位置取りでした。
 心が痛むのは、それでも我慢せねばありません。罪を償うのはわたしの仕事です。プランクィのみなさん、そして思想や目標には全く罪業はないのですから、挫けるわけにもいかないのです。

将校「もし何かご入用でしたら、いつでもご用命ください。酒保にあるものでしたら、いくらでもご用意いたします」
以下略



11: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:11:16.00 ID:+2GrLTUD0

 パイプベッドに寝そべります。清潔なシーツに少し固めのマットレス。これくらいが庶民的でちょうどいいのかもしれません。

僧侶「日々の中にこそ楽しみがありや?」

以下略



12: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:12:09.70 ID:+2GrLTUD0

僧侶「ふふ」

 我がことのように嬉しい。

以下略



13: ◆yufVJNsZ3s[saga]
2014/09/17(水) 02:13:21.91 ID:+2GrLTUD0

 傭兵さんならば――わたしたち人類ならば、きっと団結して力を合わせ、なんとかできる。そう信じています。信じてはいますが……。

僧侶「それでもやっぱり、空恐ろしくもなりますね」

以下略



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