11:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[sage]
2014/09/17(水) 04:04:07.84 ID:zcM9nRFH0
「……デューサー」
聞き慣れた声が耳を掠め、俺は振り向く。
「千早……」
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2014/09/17(水) 04:05:36.29 ID:zcM9nRFH0
「ああ……ここかぁ……」
言われるがままに目的地を入力し、ナビの案内で辿り着いたのは郊外にある遊園地。
「懐かしいなあ」
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2014/09/17(水) 04:07:41.99 ID:zcM9nRFH0
「で、どうするの」
「なにか食べましょうか」
「ああ、もう昼過ぎかあ」
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2014/09/17(水) 04:09:00.24 ID:zcM9nRFH0
「それで……どこから回るの」
「いえ……」
「……」
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2014/09/17(水) 04:11:18.50 ID:zcM9nRFH0
「……あの観覧車で最後にしようか」
「はい」
もう、日は随分傾いている。
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2014/09/17(水) 04:12:50.65 ID:zcM9nRFH0
「今日、ここに来た理由……なんとなくわかるよ」
「……」
「あそこだよな……」
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2014/09/17(水) 04:14:00.65 ID:zcM9nRFH0
「よく、頑張ったな」
舞台裏に帰ってきた千早の涙腺は、俺のひと言で一気に崩壊した。
俺は痛感した、アイドルを笑顔にするのも泣かせるのもプロデューサー次第なのだ。
千早の知名度や、ここの立地を考えれば、そもそも賭けにすらなっていない。
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2014/09/17(水) 04:15:05.55 ID:zcM9nRFH0
「……あのあとも結局、失敗だらけでしたけどね」
「そうだったな……」
「でも、あの時のプロデューサの言葉で、私もプロデューサーを信じてみる気になったんです」
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2014/09/17(水) 04:16:43.46 ID:zcM9nRFH0
「あの……プロデューサー……」
「なに」
「もし、私がアメリカに行って、成功して、世界的なアーティストになれたとしたら……」
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2014/09/17(水) 04:18:41.88 ID:zcM9nRFH0
「……私は、多分無理です」
「……なにが」
「だって……私がここまで頑張って来れたのは……」
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2014/09/17(水) 04:19:59.70 ID:zcM9nRFH0
「ねえ、プロデューサー」
「……ん」
「わたしはまだ、765プロのアイドルですよね」
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