26: ◆bA3jMfAQJs[saga]
2014/09/18(木) 17:23:14.49 ID:tKz2X3gK0
普段、あまり乗らない昼頃の電車に、私――如月千早が一人、耳にイヤホンをつけて乗車していた。
朝から、レコード会社の方と一緒に仕事をし、先ほど終了した所だ。今は、事務所へ帰る為の電車に乗っている。
携帯電話のメールで、私が所属する765プロのプロデューサーに、もうすぐ目的の駅に着く事を伝えると、すぐに返信が返ってくる。
ついマナーモードにするのを忘れて、電車内で春香が設定した【乙女よ大志を抱け!】が周りに漏れてしまい、私は急ぎ、帽子を深くかぶり直した。
私達765プロのアイドル達は、既に全員トップアイドルの称号を我がものとするAランクアイドルだ。
電車の中と言う閉鎖的空間で、その存在がばれる事は非常に良くない。
次の駅。そこが私の降りるべき駅である事は既に分かっていたので、扉が開くと同時にその身を乗り出し、駅のトイレに駆け込む。
携帯を開き、メールの返信を見る。
『駅前、車の中で待ってる』
短い文章だが、私の旧式携帯ではそれが返って見やすい。電源を落とし、改札を出て、何時もプロデューサーが車を止める、駐車スペースへ。
「おはようございます」
ドアをノックしながら開くと、運転席でプロデューサーが「おはよう千早」と応じてくれる。
すぐに乗り込み、プロデューサーもサイドブレーキを下した。
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