過去ログ - 穂乃果「私はあなたのものだから」
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206: ◆KZH78Pv7kI[sage saga]
2015/04/03(金) 13:04:52.03 ID:pIyDd0Ai0
それにしても、誰なんだろう。私、男の人とかかわることって言ったら学校の先生ぐらいだし。うーん。もしかして本当に私のファン、とか?どうしよう、サインとか用意してないし……。ていうか押しかけてくるって相当なファンの人だね、あはは。
なんてね。そういう人とはお付き合いしちゃいけないのがアイドルだってにこちゃんから教えられてるし、もしそういうお話だったらきっぱり断ろうと思います。それに、私には真姫ちゃんがいるし、ね。エヘヘ。
ふすまを開けると、そこにはお母さんの言う通り本当にいいところの男の人、でも援助交際っていう悪いことをしそうになさそうな、誠実そうな人が正座していました。
あれ?でもこの人どこかで会ったような……。どこでだろう。うーん……。
「……こうして会うのは初めてかな。久しぶりだね」
えーっと、この声、どこかで聞いたことある。それに、なんだか雰囲気が誰かに似てる……あ。もしかしたら。
「真姫ちゃんの、お父、さん?」
「……そうか、会ったのはもう半年も前だから、忘れるのも無理はないかな。……そう。いつも娘が世話になっている」
「あ、はい!えっと、あの、それで、どういった御用件で……」
言ってみてもなんだか思い当たる節がない。ううん、多分これは私の頭が空っぽな証拠。ちょっと考えればすぐわかる。本当は少し考えればわかってしまう。真姫ちゃんのお父さんが来た理由は。けどそれは何もかもを踏み潰してしまいそうな足音になって、私に近づいてくる。
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