過去ログ - 【ごちうさ】ココア「インターディメンド」
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12: ◆JwZf59h8b2[saga]
2014/09/21(日) 18:42:35.68 ID:wd+iXwbq0
 ラビットハウス。夜。ココアの自室。

ココア「……うん」

 今日一日を思い返し、ココアは一人頷いた。
 だらだらしたり、適当に散歩に出るよりはるかに充実した休日であった。
 良い日であったと言えるだろう。だがココアの願望が達成するかどうかと言われれば、微妙なところだ。

ココア「もっと、なにか……ないのかな」

 日常だけでは、彼女、チノの奥深くを知ることはできない。
 もっと、心を覗きこむような何かがあれば……あるいは。

ココア「なんて、都合いいことないよね」

 嘆息。腰掛けていたベッドに寝そべり、ココアは天井を見上げる。

ココア「チノちゃん……もっと笑うようになってくれないかな」

 小さな少女の影。太陽のようなココアだからこそ、チノの表情、時折見せる悲しげで寂しげな表情のことが気にかかった。
 ココアが彼女と仲良くなりたいと願うのも、それを気にして。年頃の少女のようにもっと笑ってほしい。楽しい思いをしてほしい。お節介だと分かっていても、その願いを捨てることはできなかった。

ココア「――明日も頑張ろう」

ココア「今日はもう遅いから寝るね、みんな」

 目を閉じ、ココアは語りかける。徐々に眠気が襲ってきた。

ココア「みんなの世界はどんな場所なのかな?」

ココア「やっぱり、チノちゃんみたいな子もいるのかな」

ココア「ちっちゃくて、モフモフで、大人しくて、人見知りで……」

ココア「みんなは……その子の、力になれたりしてるんだろうなぁ」

ココア「私は、何もできないから羨ましいよ」

ココア「……ん、う」

 眠りに落ちていく。あっという間にも思えた一日。その終わり。
 いつか来る別れの日まで、何ができるのだろうか。
 まどろむ意識は疑問を投げかけるばかりで、答えは出なかった。


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