23:山梨最高 ◆31XYrFalkuo5[sage]
2014/09/27(土) 23:16:20.69 ID:4btJ32Bz0
言うが早いか、骨女が緑色の炎をまとった苦無を三本放ってきた。同時に一目連が駆け寄ってくる。
ゴウト「ちっ、何が何だかわからんが、気を付けろライドウ。
コヤツ等先日の悪魔の比ではないぞ」
ライドウは側方に飛びのいて苦無を躱し、抜いた退魔刀で一目連の拳を防ぐ。
予想以上に重い一撃で足もとがふらつくが、一目連も防がれたのが意外だったのか一瞬動きが止まる。その隙に何とか体勢を立て直す事ができた。
後方からは3つの金属音、ちらりと視界の端に収めればポストが緑の炎に包まれ、そのあまりの熱に溶け始めている。炎の苦無は想像以上の威力のようだ。
一目連の追撃が目の前に迫る。人では到底たどり着けない速度と熟練した体術により放たれる拳、常人ではなすすべもなく倒される他無いだろうが、ライドウにとっては対処できない攻撃ではない。
先ほどよりも重心を落とし再び退魔刀で防御。同時に、ほとんど頭上から炎の苦無が迫るのを感じる。
先ほどの威力から考えて、防御するのは悪手だ。
やむを得ず転がりながら回避する。一目連の打撃の威力を推進力に変え大きく後方に移動したライドウの目前には再び一目連が迫っていた。
回避中に手中に収めた拳銃から三連発、射線には一目連と骨女が並んでいた。
一目連が小さな動きで銃弾を回避すると、その死角から骨女が放った炎の苦無が現れ、直後銃弾と苦無がぶつかり合い爆炎を生む。
思わぬ近距離からの爆炎のあおりを受けて、骨女が転ぶのが見えた。
少しの間は骨女を警戒しなくてよさそうだ。
最小限の動きで銃弾をかわした一目連は走り寄る勢いを殺さずに飛び蹴りを放つ。
だが、見切れぬ速度ではない。
これを好機とライドウは防御とともに蹴り足に上向きの力を加えた。
たまらずバランスを崩す一目連、蹴りの勢いを利用して再び大きく飛びのくライドウ。
川沿いの道を十数メートル追い立てられ、すでに金王屋という商店のある丁字路まで追い詰められた。もはや背後に退路はない。
しかし、ここで戦闘が始まってから始めて、ライドウは積極的に動ける時間を得た。
無論、一目連の体術ならば体勢を整え再度襲い掛かるまで一呼吸、骨女にしてもあと数秒の隙もあるまい。
しかし、その一呼吸の隙がほしかった。もちろん仲魔を召喚するためである。
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