過去ログ - 少女「円光稼業は楽じゃない」
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19: ◆SXWj7XNfZM[saga]
2014/09/29(月) 01:43:37.59 ID:awZgp/dwo
 
少女「……それで……トラブった時はどうするんですか」

少年「泣き寝入り」

少女「え……」

少年「 泣き寝入り、だよ 」

少年「裏の世界だからってやりたい放題だと思ったら大間違いだよ」

少年「俺たちみたいな日陰者は、それこそ国家権力やヤクザに目ぇ付けられたらソッコーでおしまい。」

少年「さっきも言ったよね。 警察や表の人間は助けてくれないし、頼れない」

少年「表の人間なら当たり前に出来る『110番』も『お母さん助けて』も『先生、相談があるの』も使えない」

少年「だから、泣き寝入り」

少女「そんな……」

少年「裏の人間ほど、弱い。 これ、鉄則」

少女「……」

少年「で、最初の問題……『どうしたらいい』?」

少女「どうしたら……」

少年「……」

少女「…… 最初から関わらない、ですね」

 パチパチパチパチ

少年「そう! 大正解! やっぱり君頭いいねー」

少女「……」

少年「そう。 ヤバい奴らと会わないことが有効策。  っていうか……それしか出来ない」

少女「……」

少年「だから、さっき言った『警戒心』が凄く大事になる」

少女「……」

少年「俺に出来るのは『紹介』と『セッティング』だけ……」

少年「一度、女の子、つまり君を客に派遣したら、俺はもう君には何もしてあげられない。
    後は何が起ころうと、君が自分で対処しなきゃいけないんだよ」

少女「……」

少年「危ない奴に会った時、警察にパクられそうになった時、君がいち早く気付いて逃げなきゃ
    こっちまでヤバいことになる」

少女「……」

少年「その警戒心をフルに使ってね」

少女「……つまり、」

少年「ん?」

少女「適任、ってことですか。    私が 」

少年「……ククッ」

少女「……何が可笑しいんですか」

少年「いや、やる気マンマンだなーと思って」

少女「ッ……そ、そんな! 私は別にやる気なんて……!」

少年「……ククク……フフフフ」
 


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