過去ログ - 【艦これ】「提督、榛名は……榛名は大丈夫ですよ」
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78:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/10/18(土) 14:22:01.70 ID:zP08gAX+O
〜榛名着任〜

「榛名、着任いたしました。貴方が提督なのね? 宜しくお願いします」

建造が終了した合図である光が収まると、そこには一人の少女が居た。
俺の姿を見やり、深々と一礼する少女。
……なるほど、建造が人の想いに左右されるのは本当らしい。
こうして実際に建造をしてみると、それを実感する。

「ああ、宜しく頼む」

「新入りぴょん?」

「あら、駆逐艦の子ですか? 初めまして。榛名と申します」

俺の隣で違う建造をしていた卯月が覗き込む。そんな彼女にも、榛名は柔和な笑顔を浮かべ、挨拶を。

「その艤装は……せ、戦艦……!? 司令官、うちのどこにそんな余裕が……!」

「あったと思うか? お陰で資材はすっからかんだ」

榛名とは裏腹に卯月の表情は驚愕に満ちている。建造が想いに呼応すると言っても、投入する資材が足りなければ、その想いは届かない。
二次的な要素しか含まないのは確かだが、それも建造に必要な要素ではある。

「でもまあ、お前らが心配する事ではないさ。それに卯月、初対面の相手が挨拶をしているのに、それに応えないのは失礼だと思うぞ」

卯月の表情につられたか、榛名の表情が曇る。少なくとも、俺はそんな顔が見たいがために、戦艦を建造した訳ではないのだ。

「うー、司令官がそこまで言うなら。卯月です。うーちゃんって呼んでね。これから宜しくお願いしまっす」

「えっ、あっ、うーちゃん……さん?」

「さんは要らないぴょん!」

「榛名、別に無理して呼ぶ事はないぞ。卯月でいい」

困惑している榛名に助け船を。どう見ても、この子は他の子をあだ名で呼ぶような子じゃなさそうだし。

「司令官は頑固だぴょん」

「お前な、自分の部下をあだ名で呼ぶとか、他の子が着任した時に示しがつかないだろ」

「うーちゃんは構わないぴょん」

「俺が構うわ!」

部下と漫才している時点で、示しも何もない気がしている。

「ふっ、ふふふ……」

「……榛名?」

「ふふ、ごめんなさい。ここは、とても暖かいですね」

いつのまにか笑みを溢していた榛名。ふんわりと笑う彼女は、その纏う雰囲気も相俟って、とても優雅だった。


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