過去ログ - 【銀と金】森田鉄雄は絶望の城へと拉致されました 第二部【賭博黙示録カイジ】
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306:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2014/11/19(水) 17:25:43.01 ID:g0Z8QOvQ0

この1巡前、森田は折り目がつけられているクジに汗ばんだ手で強く触れることで、ボールペンで刻まれた当たりクジのインクを手に写し取ったのだ。
そうすることで、自分が当たりクジに触れたという証拠ができる。
そしてそのクジをティッシュ箱の、カイジがクジを仕込んだ場所に改めて仕込むことで次の番になったら自分が引けるようにしたのである。

もっとも、最初にクジに触れた時点では当たりクジがどうかは手を箱から出すまで分からないため、外れであっても仕込んでいたのだが。
森田が一発で当たりクジに触れられたことは、まさに幸運であったのである。

美緒「森田くん! 良かった……良かったよぉ……!」

美緒が歓喜に打ち震えながら森田の肩に抱きついてくる。
森田が死ぬか生きるかという極限の状態を最も緊張して見守っていた者として、森田が生き残れたことはこの上ない喜びであった。

そうしていつまでも歓声が続くかと思われる中……。

パニッパニッパニッ……。

兵藤「素晴らしい……。素晴らしかったぞ、森田鉄雄くん……」

兵藤が小さな拍手を送りながら、森田たちを称えてきたのである。

兵藤「さすがは、平井銀二の元右腕……。カイジくんとは格が違うな……」

兵藤「夜更かしをしてまでこのギャンブルに参加した甲斐があったというもの……実に楽しめた……!」

兵藤「ワシをここまで楽しませてくれたその報酬……約束通り、10億は君たちのものだ。良かったのぉ……!」

勝負に負けたというのに、兵藤は全く悔しがってなどいない様子だ。
無理もない。命がけで戦っていた森田たちとは違い、兵藤にとってはこんなものただの遊びでしかなかったのだから。



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